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茨城の神社で四番目に多いのが鹿嶋神社(鹿島神社)です。おそらく一の宮である鹿島神宮の影響でしょう。
たくさんある鹿嶋神社の中でもっとも鹿島神宮から離れているのが、今回ご紹介する初原の鹿嶋神社です。
この記事では大子町の初原に鎮座する鹿嶋神社の由緒や境内をご紹介します。天然記念物のだき灯籠があって県内でもっとも本営(鹿島神宮)から離れた位置にある神社です!
初原鹿嶋神社とは
由緒
ご祭神は武甕槌大神。鹿嶋神社といえばおなじみですね。
創建については記録が残っておらず不詳ですが、神社明細書(昭和27年に神社本庁に提出した資料)によると大同元年(806年)となっています。当時、征夷大将軍だった坂上田村麻呂が東征と蝦夷征伐のために訪れたとされ、神社創建のきっかけとなったようです。
当社は大子町の神社まっぷにも記載されており、スタンプラリーの台紙とスタンプも用意されていました。御朱印や由緒書も置かれていますので、ぜひお立ち寄りください♪
彼岸花の群生地である佐貫地区に行く途中にあります。お彼岸の時期に参拝するのもいいでしょう。
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『鹿島立ち』にゆかりがあることから交通安全の祈願をする方が非常に多い神社です。(特に元旦)
【彼岸花の名所】花室神社のすぐ近く 佐貫地区の彼岸花|大子町【ウォーキング&フォト】
アクセス
初原の鹿嶋神社は常陸大子駅から車で10分。県道205号沿いの比較的わかりやすい場所ですぐ近くに初原川が流れています。
鳥居の前に1台だけ駐車できますが、以下を参考に道路の反対側にある駐車場を利用しましょう。
名称 | 鹿嶋神社 |
---|---|
住所 | 茨城県大子町初原329 |
駐車場 | あり(無料) |
Webサイト | 茨城県神社庁 |
年間行事 |
1月1日…新年開運祈願祭 1月3日…元始祭 2月17日…祈年祭 4月5日…例祭 旧8月7日…境内社 尾龍神社例祭 11月242日…新嘗祭 12月30日…大祓式、古神札焼納祭 |
龍神岩・尾龍岩
鳥居をくぐってすぐ右手に見えるのが龍神岩と尾龍岩です。
この2つの岩は次のように伝えられています。
昔、神社側の太夫沢に太夫が居住し、武神として奉祀、のちに現境内尾龍神社に遷座したといふ。(社殿)境内西側を流る押川の尾龍渕に「お龍岩」(龍の頭の如き形をした岩」あり、昔大龍がすんでゐたのでこれを祀り尾龍神社となつたと。字名辰之口もこれに起因する。
鹿嶋神社/茨城県神社誌
このあと武甕槌大神を勧請したと続きます。つまり、はじめこの場所にあったのは尾龍神社ということですね。龍の伝説もあるようですが、詳しくはわからず。
ただ、こうして岩がありますから、他にも伝承が残っている可能性はあると思います。古い本などで見かけたら追記しますね。
だき灯籠の杉
社殿の右手前に見えるのはだき灯籠の杉です。昭和50年(1975年)に町の天然記念物に指定されました。
通称「孕みだの杉」。見ただけではわかりませんが、樹が成長する過程で灯籠を飲み込みました。それが子どもを宿したお腹に例えられています。
根本の辺りには「子授けの杉」の立て札がありました。子育てのご利益があるといわれる佐貫の花室神社とあわせて篤い信仰があったことでしょう。
樹齢は500年ほどとされ、樹高は40m(35mとも)にもなるのでカメラに収まりきれません。小雨降る薄暗い天気だったので威圧感がありました。。
社殿
鹿嶋神社の拝殿です。配布されている由緒書によると本殿(拝殿を含むと思います)がたびたび落雷などで焼失しています。
現在の本殿は江戸時代の享保9年(1724年)に再建されたものです。
大子町の神社の特徴だと思うのですが、本殿が覆屋で保護されています。全体像は見えないものの男千木がちょっぴり顔をのぞかせていますね。
社殿の左後ろの辺りには境内社が並びます。ご祭神は特に示されていませんでしたが、茨城県神社誌には以下の境内社があると記載されています。
- 尾龍神社(水速女命)
- 稲荷神社(倉稲魂命)
- 素盞神社(素盞嗚命)
- 淡嶋神社(蛭子命)
- 乳母神社(玉依姫命)
- 金毘羅神社(金山彦命)
- 疱瘡神社(木花開耶姫命)
- 粟嶋神社(少彦名命)
- 諏訪神社(建御名方命)
御朱印
初原の鹿嶋神社の御朱印です。
ふだん宮司は不在ですので拝殿の前に書き置きが用意されています。近年(2018年頃)配布するようになったようですね。
御朱印と一緒にポストカードもいただきました。抱き灯籠の杉のお写真に観光案内とお礼のメッセージが添えられてホッコリしました♪
まとめ
この記事のまとめ
- はじめは龍を祀る神社。その後、鹿島神宮から勧請した
- だき灯籠の杉は子授けや子育てのご利益があるといわれる
- 御朱印は拝殿で書き置きをいただける
。
参考文献
茨城県神社誌/茨城県神社庁
wataがいま読んでいる本
マンガで『古事記』を学びたい方向け
神社巡りの初心者におすすめ
記事は筆者の主観が多分に含まれております。
誤解や情報が古くなっている場合があることをご了承ください。
御朱印巡りをされる方へ