wata
火渡りの荒行に参加してきました!
平成30年12月23日。龍ケ崎市の来迎院で恒例の火防まつりが開催されました。ズバリ世界平和を祈願するおまつりです。
天台宗といえば護摩。護摩壇で護摩木を燃やして祈願するのですが、このおまつりでは山伏が登場。日本の山岳信仰と仏教が合体した興味深い行事です。
大々的に告知しておらず檀家の方々が中心ですが、一般の見学はOK。今回の記事ではそのようすをご紹介します。機会がありましたらぜひご参加ください!
来迎院の概要につきましては以下の記事を参考にされてください。
来迎院は龍ケ崎市の馴馬にある天台宗のお寺。民俗資料館の近くなのですが、大通りに面していないのでちょっとわかりにくいかもしれません。
いまの稲敷市にある逢善寺の末寺として永正15年(1518年)に開山。その後、弘治元年(1555年)に覚仙大阿闍梨が中興していまに至ります。この辺りはピンときませんが、弘治2年(1556年)年に江戸崎城主土岐治英が境内の多宝塔を修繕したことは覚えておきましょう。
こちらがその多宝塔。関東より北で建てられたものとして最古といわれています。室町時代の特色があるそうですが、700年以上前ということでしょうか。。家が30年、橋やビルが50年くらいと聞きますので驚異的ですよね。
国指定の文化財です。龍ケ崎市の観光物協会が非常に詳しく紹介していますよ。多宝塔は大日如来の本体?むむむ。。
アクセス
名称 | 法華山 寶塔寺 来迎院(天台宗 天台法華円宗) |
住所 | 茨城県龍ケ崎市馴馬2362 |
駐車場 | あり ※火防祭の日は本堂の裏に駐車します |
Webサイト | 公式サイト |
来迎院の火防まつりは毎年12月23日29日と決まっております。今年は今上陛下が譲位のご意向を示されたので平成で最後。歴史の区切りであることがアナウンスされていました。
まつりは世界平和と難民救済の祈願するもの。年齢、性別、国、宗派を超えて人々の幸せを願いますので、どなたでも参加できます。
午後4時にスタート。山伏の行列ではじまり、本堂で修行(祈祷)、外で護摩をしてから、火渡りと続きます。ぜんぶ終わるまで2時間ほど。あっという間でした!(参考:チラシ)
本堂の修行は約1時間。参加できるのですが、わたしは境内を散策。仁王門の隣で御札や破魔矢をいただいたり納めたりすることができましたよ〜。
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本堂手前の駐車場はまつり会場になるため駐車不可。裏のスペースも20台ほどしか停められません。乗り合いしたり駐車場を見つけてお越しください
火防採燈大護摩供
修行を終えた山伏が護摩を行います。どんなことが起きるのかワクワクしながら待機!
各行は事前に解説がされました。例えば、はじめの『山伏問答』は修行の前に本物の山伏であるか質問の受け答えによって確かめるそう。いきなりはじまったら初見さんはおいてけぼりですよね。配慮があります♫
護摩木が激しく燃えています!火柱の高さは最大で10mほど。風があると火の粉が観覧者のもとに落ちることも。。仕切りはありますが、注意が必要です。
微かに燃えている護摩壇のもとに山伏。神道と同じように清め、祓えをしてから進行していきます。
法弓式
弓を用いた法弓式。四方を周り実際に矢を放ち結界を張ります。放たれた矢を手元に置くとご利益があるとか。暗いので慌ててとろうとすると少々危ない。。
真言宗の雨引観音でも護摩のあとに矢を放っていました。密教独特の考え方かも。
宝剣の修法
宝剣の修法。魔を祓っています。この場合の魔はなんでしょうか。わたしは煩悩だと思います。煩悩とは自分を迷わす欲望。本来見えるものを見えなくする余分なものです。
法斧作法
斧を使った法斧作法。解説によると『壇をつくる』。。壇は先程燃えましたよね。一連のことは実際にあった山伏修行を儀式化したものなのでしょう。
火生の舞
見どころの火生の舞!松明の炎で梵字を書いています。途中、ジャンプしながら動いたりしてダンスのようにも見えます。周囲から掛け声のようなお経が聞こえ、大変不思議な光景です。
火渡り修行
最後は火渡り修行です。灰になった護摩木を平らにしてその上を歩きます。『心頭滅却すれば火もまた涼し』という感じ!
山伏だからできる荒行ですが、じつは子どもでも大丈夫!熱くありません。靴と靴下は脱いで歩きます。
まずご住職。そして山伏たちが続き、そのあと檀家や一般の方々。ほとんどの方が歩いたと思います。なんでも、これに参加するとなぜか良いことが続くのだとか。。
火防まつりは年の瀬の伝統行事です。1年の感謝と来年の期待を込めて楽しく参加してみてはいかがでしょうか。
最後にいばキラTVの動画を掲載します。動画でとてもわかりやすいのでお時間があればぜひ!
火防まつりは毎年12月29日に行われます。以前は23日でしたが、変更されました。
・龍ケ崎市の来迎院は天台宗の古刹。国指定の文化財『多宝塔』と火防祭の伝統がある
・火防祭は毎年12月29日に開催。山伏が世界平和を祈願
・護摩の後の火渡りはどなたでも参加可。厄除けや健康を願い多くの方々が炭の上を歩く
記事は筆者の主観が多分に含まれております。
誤解や情報が古くなっている場合があることをご了承ください。
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