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- 常陸大子七福神の”恵比寿”さまについて
- 紅葉した銀杏の見頃
- 御朱印のいただき方
紅葉シーズン、大子町には多くの観光客が足を運んでいます。紅葉で有名なのは袋田の滝や永源寺ですが、まだまだ名所があるんです。
この記事では大子町の高徳寺をご紹介します。常陸大子七福神の”恵比寿さま”が安置されており、見事な銀杏があることで知られています♪
高徳寺とは
鳳林山 阿弥陀院 高徳寺は大子町の上郷にある曹洞宗の寺院です。大子町役場から車で15分ほどですが、IC側にありませんので観光で訪れるにはちょっと遠く感じるかも。。紅葉の時期などであわせてお参りするといいでしょう。
高徳寺は鳳林山阿弥陀院と称し、永正元年(1504)の創建(「開基帳」)。現在の本尊は釈迦如来であるが、阿弥陀院という院号から推して、もとは阿弥陀如来を本尊とする天台系の寺であったとも考えられます。寺伝によると、永禄6年(1563)に荒蒔駿河守の外護により、太田の耕山寺12世の舜霊文芸が中興したといいます。耕山寺は越後系の曹洞宗であるから、高徳寺も恐らくその際に曹洞宗に改宗したものと思われます。
高徳寺山門/大子町公式
中興の時代は佐竹氏の領地でしたので、佐竹氏の影響で改宗したのではないかと思います。荒蒔氏も佐竹氏に忠実に働いていました。最後は秋田に移住したそうなんですが。
ちなみに中興当時は耕山寺の末寺だったそうですよ。
ご本尊は開山当時に安置された釈迦如来(釈迦牟尼仏)です。曹洞宗ではおなじみですね。町内の紅葉スポットになっている永源寺も同じでした。
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所在地の上郷は旧黒沢村。永正7年(1510年)にまで常陸国ではなく陸奥国でした
山門(町指定文化財)
高徳寺の山門は2つありまして、ひとつめは由緒でご紹介した山門。もうひとつは文化財になっており、ひとつめの先にあります。
山門は、間口3.46メートル、奥行3.52メートル、木造芽葺きで、柱は4本のけやき丸柱で組立てられています。
軒たるきのそり方や軒の方へきて太くなる木鼻のふくらみは室町末期的で、この時代の特徴を示しています。
高徳寺山門/大子町公式
とてもユニークな形ですよね。2階部分にあがれるので敵を見張るやぐらのようです。名武将であった佐竹氏の影響でしょうか。
じつは室町時代の初め頃に佐竹氏と白河の結城氏がこの地で領地争いをしていたんですよね。
鎌倉時代まで支配者だった結城氏と室町時代になって領地とした佐竹氏。二氏はずっと争いを続けていて結城氏が領地を取り戻したこともあるんです。山門が戦闘態勢なのはその名残かも。。
江戸時代になると水戸藩の領地となり争いはなくなりました。
銀杏
本当に見事な銀杏ですよね。幹囲4.7m。高徳寺の開山ときに植えられたといわれています。ということは樹齢400年以上!?
黄金色に美しく紅葉していますよね。お参りしたのは11月16日。すでに風で葉が舞っておりましたのでピークを迎えていました。
大子町の紅葉というと袋田の滝や永源寺が有名ですが、同じ時期に見頃を迎えますのでぜひ覚えておいてください!
駐車場側にあるシラカシ(とカヤの合体樹)も大変見事です。やはり銀杏と同じ年代に植えられたとされ樹齢は約480年とされています
梵鐘
庫裏の前にある梵鐘です。見るからに新しい。。近くの由来碑によると平成17年(2005年)にできたばかりです。
お寺に鐘があるのは一般的。高徳寺のような立派な由緒のお寺なら尚更ですが。。色々事情があったのかもしれませんね。戦時中の徴収とか。
とはいえ、こうして復活したのはおめでたいことです。由来碑にもその喜びが書かれており、檀家の思いが伝わってきました。
本堂
山門の先にすぐ本堂があります。ふだんは閉じられていますが、庫裏でお声掛けすると扉を開けてくださり中でお参りできます。
以前は堂内に常陸大子七福神の恵比寿さまも安置されておりました。いまは本堂の手前に恵比寿堂ができましたのでそちらにございます。
ガラス越しに釣り竿と鯛を抱えた笑顔の恵比寿さまがいらっしゃいます♪
左手に抱えている鯛はメデタイを表し、商売繁盛、無病息災、家内安全、交通安全など、すべてのめでたいことを授ける心を表現しています。
恵比寿(えびす) 漁業・商売繁盛の神/大子町商工会
気軽にお参りできます。高徳寺に足を運んでみましょう!
御朱印
高徳寺の御朱印です。御朱印料はいずれも300円。書き置きが用意されているので基本的にはそちらになるかと。
本堂右手の庫裏でお声掛けしていただきます。そのときは本堂を開けてくださったので、お参り前にお声掛けしてもいいかと思います。
ふだんは”七福神巡り”用の恵比寿さまですが、お願いするとご本尊をいただけます!
アクセス
名称 | 鳳林山 阿弥陀院 高徳寺 |
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住所 | 茨城県大子町上郷2056 |
駐車場 | あり |
TEL・予約 | 0295-77-0056 |
まとめ
この記事のまとめ
- 常陸大子七福神は本堂の手間の恵比寿堂に安置されている
- 銀杏の見頃は11月中旬。袋田の滝や永源寺などと同じ
- 御朱印は本堂右手の庫裏でお声掛けをして
参考文献
茨城の寺(三)/今瀬文也
スペシャルサンクス
りん(@rin1070)さん
記事は筆者の主観が多分に含まれております。
誤解や情報が古くなっている場合があることをご了承ください。
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