【真鍋総鎮守】真鍋の八坂神社|土浦市

wata

ども!いばらき観光マイスターのwata(@wata_ibamemo)です!

初詣はどこにいかれたでしょうか。

県内だと笠間稲荷、鹿島神宮、大洗磯前神社が特に人気ですよね。すごく混むので大変なんですけど。。特別な御朱印めぐりを楽しむのも素敵だと思います。

わたしも県内各地に足を運んでいますが、氏神さまを忘れてはいません。わたしの場合は土浦市の真鍋地区にある八坂やさか神社です。

この記事では八坂神社と初詣のようすをご紹介します。派手な神社ではありませんので、初詣や氏神について考える参考になればと思います。

八坂神社とは

土浦市には八坂神社がいくつかありますが、真鍋の八坂神社は土浦の総鎮守。鎮守は土地や建物を守る神様ですね。

由緒

不詳
創建
霞ヶ浦沖で引き上げられた牛頭天王像を御神体とし霞ヶ浦八坂神社と称し祀りはじめる。
口伝では応永3年(1396年)に現在の市営グランド傍の天王松の下といわれる
元弘3年/1333年
修繕
小田氏久公により修繕
応永年間/1394-1428年
遷宮
牛頭天王社として現在地へ遷宮。
口伝では応永22年(1415年)のこととされる。
元禄13年/1700年
本殿再建
土浦藩主・土屋政直により再建
享保13年/1728年
鳥居再建
土浦藩主・土屋陳直により再建
明治5年/1872年
改称
社号を八坂神社とする
明治6年/1873年
郷社列格
平成13年/2001年
市指定文化財に登録
本殿・幣殿・拝殿が市指定文化財に登録される
令和2年/2020年
招魂社の鳥居再建

ご祭神は素戔之男命すさのおのみことです。ただし、由緒の通り、はじめは牛頭天王としていました。祭神を改めらめたのは社号と同じ明治初期でしょう。

茨城県神社庁によると筑波(現:つくば市)の大杉に鎮祭されていた牛頭天王が川に流され、それを引き上げて祀られました。

江戸時代には天王像を流す風習があったんですよね。村内の疫病(災厄)を牛頭天王が引受け、それを川に流すことで清め、祓われるという考え方です。

偶然流れ着いた「マレビト」は像に限らず大切にするのが日本人。じつは流れ着いたご遺体なども丁重に葬ることで豊漁や除災につながるといわれていました。

真鍋に遷座後、牛頭天王社として真鍋の鎮守に。その後、北西を向いていた社殿を南向きに替えて土浦城の鎮守も兼ねたとか。城の北東なので鬼門除けでしょう。

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天王松から移したのは、当時の霞ヶ浦が少しの雨でも冠水していて神様を祀る場所としてふさわしくないとされたからです!
MEMO

八坂神社は1872年(明治5年)以前は土浦、真鍋、都和地区の氏神でした

八坂神社について学ぶならこちら

アクセス

土浦一高から合同庁舎の方に続く道の途中にあります。この道は八坂神社の前にあるので八坂通りといいます。

名称八坂神社
住所茨城県土浦市真鍋5丁目9-1
駐車場あり(無料)
※初詣は合同庁舎に駐車できます(真鍋5丁目17-26)
Webサイト公式サイト

鳥居と社殿

鳥居

鳥居

現在の鳥居は1728年(享保13年)に土屋陳直が建てました。本殿は1700年(元禄13年)に土屋政直が。どちらも土浦藩の藩主で土浦城の城主。土浦の歴史と共にある神社です!

明治6年には政府の社格制度で郷社となりました。村社よりも上。権威付けがされたんですね。社格制度は戦後廃止となりましたが、神社の位置づけの参考になります。

八坂神社社殿(拝殿)

八坂神社社殿(拝殿)

八坂神社の拝殿・幣殿・本殿はいずれも市指定の文化財。さすが郷社といったところ。

拝殿はお賽銭を入れるときに目の前にある建物。その裏に御神体のある本殿があって拝殿と本殿の間に幣殿があります。つまり拝殿→幣殿→本殿の順に並んでいます。

拝殿は入母屋造り。聖徳太子が建てた奈良の法隆寺も同じ造り。格式高いです!

シンプルかつ常に薄暗い境内なのでいつも変わらぬ雰囲気。子どもの頃から来ているのでこともあって、わたしにとっておなじみの神社です。

境内社

境内社に稲荷神社と招魂社があります。

招魂社

招魂社

招魂社は戦争で亡くなった方々の慰霊のための神社。お賽銭箱の星は大日本帝国陸軍の勲章や帽章をイメージしているのでしょう。数年前までは鳥居があったのですが。。

招魂社の右手には忠魂碑。右籾にあった海軍航空廠で亡くなった方のためのものです。海軍の街として栄えた土浦の歴史を感じます。

土浦祇園まつり

毎年7月下旬の土浦祇園まつりは八坂神社の例祭です。

祇園は祇園社のこと。明治以前、京都の八坂神社は祇園社と呼ばれていました。神社の名前は変わりましたが、おまつりは同じなんですね。

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土浦の八坂神社の多くは京都から分祀したといわれているんです

初詣

初詣

初詣

というわけで、初詣に行ってきました。

ふだんの境内は閑散としていて、社務所にはだれもいません。それが鳥居のあたりから参拝の行列ができているのを見ると、なんとも不思議な気持ちになります。

神社の由緒やご祭神は知らないとは思いますが、家族行事として親しまれているようですね。人生が豊かになるならレジャー感覚でも良いかなと思います。

氏神という考え方は人々の移動が自由な現代ではあまり意味がないかもしれません。でも、人は必ずどこかの土地で生活しますから、その土地に敬意を払う意味で参拝してみてはいかがでしょう。

初詣の出店

初詣の出店

たこ焼き焼きそば、大判焼き。定番のテキ屋を見つけましたが、昔よりも少し減りました。最近は外国の方も出店。世の中変わりましたよね。。

神社の駐車場は鳥居の奥に新設されました。初詣では利用できません。八坂通りはほぼ通行止めと思ってください。ただ、臨時駐車場は合同庁舎側から入った通り沿いにあります。

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初詣は合同庁舎を駐車場として利用できます!

御朱印

真鍋八坂神社の御朱印(令和五年)

真鍋八坂神社の御朱印(令和五年)

八坂神社の御朱印です。社殿左手の社務所でいただけます。さいきんは土日であれば常駐されていることが多いようです。

また、令和3年頃から真鍋鹿島神社(真鍋小学校隣)の御朱印の頒布をしております。鹿島は駐車場がないので八坂から歩いて参拝するのがよいかと思います。

MEMO

近年は書き置き(印刷)による頒布をされているようです。

八坂神社の御朱印

八坂神社の御朱印

まとめ

この記事のまとめ

  • 真鍋の八坂神社は牛頭天王社を祀ることにはじまった
  • 毎年7月下旬の土浦祇園は市を代表するお祭り
  • 御朱印は拝殿向かって左の社務所でいただける

参考文献

茨城県神社誌/茨城県神社庁
土浦市史 民俗編/土浦市史編さん委員会
民話100話 土浦ものがたり/著:本堂清

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