宍塚大池の消えたハスの群生をレポート(土浦市)

この記事でわかること
  • 宍塚大池に大量発生したハスについて
  • 報道されたザリガニについて
  • 考えられる今後の展開

地元なのでたま〜に散策している宍塚大池。昨年、ハスの群生を目にして「撮影スポットになったな〜」と思ったのもつかの間、そのハスはもうありません。

この記事では2020年7月現在の土浦市の宍塚大池についてご紹介します。注目すべき事態が起きていますので現地からレポートです。

宍塚大池でなにが起きているのか

池全体に広がるハス

池全体に広がるハス

昨年の8月中旬、宍塚大池には大量のハスの花が開花していました。池全体を覆い尽くさんばかりの光景は美しくもあり異様さを感じるほどでした。

今年も同じ光景、あるいはもっと拡大しているのかと思っていたら、7月10日付けのNEWSつくばで次のように報道がされました。

さて宍塚大池。いつもの年なら、今ごろから淡い紅色の野生ハスが花を咲かせ、夏には一面の花と甘い香りが大池を覆います。また、ヒシもハスの合間でハスと競うように広がりますが、今年はこれらの植物を見ることができません。さらに、池の水は茶色に濁っています。昨年と今年の池の写真を見比べると、その違いに驚かれることでしょう。
《宍塚の里山》66 アメリカザリガニが大発生!/NEWSつくば

状況をレポートしているNPO法人 宍塚の自然と歴史の会は、ハスの大量発生は生態系の異常であり、極端に増えたハスの除去は重機を使用しても困難であることを昨年の時点で指摘していました。

しかし、それがわずか1年足らずでなくなったといいます。だれもが「どうして?」と疑問を持つかと思います。記事は次のように続きます。

なぜ? 宍塚大池は水田耕作用の貯水池、ため池です。当たり前のことですが、昨年も水田耕作農家が池の水を使いました。ところが昨年は雨が少なく、池の水を多く使いました。その結果、池の水位が極端に下がり、しかもハスやヒシが池を覆ったことから、水中酸素が少なくなり、大型魚が酸欠で多数死にました。

その結果、ザリガニやその子どもを食べる生き物がほとんどいなくなり、今年はアメリカ ザリガニが大発生。池をのぞくと、水際に赤い大きなアメリカザリガニが多数見られます。アメリカザリガニは水草が好物で、ハスやヒシを食べ尽くした後の光景が広がっているのです。
《宍塚の里山》66 アメリカザリガニが大発生!/NEWSつくば

箇条書きにまとめると次のようなことが起きました。

  1. 昨年、雨がふらず大池の水が農業用水として使われて池の水位が下がった
  2. 夏場ハスが水面を覆っていたため、水中の植物が光合成できず酸素が不足した
  3. 酸欠になった魚が大量死
  4. 池のザリガニは天敵が死に、えさとなるハスが増えたことにより増殖・巨大化

生態系に異変が起きているということですね。これ、色んな意味で大丈夫なのでしょうか。

それで。。実際に大きなザリガニがいるのか。ちょっと興味があったので実際に池の様子を見に行きました。約1年ぶりに宍塚大池へ再訪です!

過去のハスのようすは下の記事でご覧ください。

実際の現地のようす

宍塚大池の入口

宍塚大池の入口

宍塚大池は一応車で池のそばまで行けるのですが、道中が非常に狭く危険と感じているので『上高津貝塚ふるさと歴史の広場』に駐車して10分ほど歩きました。

早い時間だと釣り人たちがいるのですれ違う可能性がそこそこあるんですよね。

広場から砂利道をテクテク歩いていくと、徐々に道が細くなり両脇に迫る雑草。ムワッとした熱気と緑の香りが漂い、途中ユリでも咲いているのか甘い香りも。。異様な雰囲気です。

1年ぶりの訪問。立て札の下にゴミらしくものが捨ててあります。けしからん人いますね。

通路に巨大な水たまり

通路に巨大な水たまり

雨の日だったので池周辺に巨大な水たまりが。。端の方なら大丈夫かと思いますが、めちゃくちゃぬかるんでいて足首のあたりまで埋まります。ブーツでよかった。。

ハスの群生

ハスがなくなった水面

ハスがなくなった水面

訪問は7月19日の午前9時頃。小雨が降っており、水面にはうっすらと霧がありました。幻想的でもありますが、不気味な雰囲気のほうが勝っています。

しかし、本当にハスが消えていることは驚きました。一見なにもないように見えて異常事態とは。。ウォッチャーにしかわからないでしょうね。

水面の高さは写真の青色の柵に続く足場がどれくらい沈んでいるかで判断できます。特に異常は見られません。水面の色は曇り空を反射しているので茶色かどうかはわからなかったです。

夏の宍塚大池

上の写真は2017年の夏に撮影したものです。ふだん水面に浸かっているはずの部分が赤茶に変色しているんです。

報道にあった水位の低下は昨年のことです。今年は6月からずっと雨が降っていましたし、水位は充分に回復しているということですね。

変わっているのはハスが消えていることのみ。除去をどうしようかと途方に暮れていたと思いますので、これを幸運と言ってよいのでしょうか?

水面に置かれた機械

水面に置かれた機械

昨年はなかったと思うのですが、浄水器らしきものが見えました。もしかしたら酸素を送り込んでいるのかも。

ザリガニの大量発生について

用水路

用水路

次に「大量のザリガニ」についても調べてみました。池は水かさが増えて底の様子が見えませんので全然わかりません。

なので、大池から続く用水路をたどってみました。基本的には周辺の田んぼに続いています。

水質はきれい

水質はきれい

水の状態は透明でかなりキレイです。ただし、そこにアメンボ以外の生き物の姿は見えません。以前はちょこちょこザリガニや小魚がいたと思うのですが。。

ただ、ザリガニの残骸はありました。残酷なようすなので写真はなしですが、手や胴体の一部が赤いのでアメリカザリガニでしょう。おそらく鳥がすくって食べたかと。

ずっと辿っていきましたが、まったく生き物の姿が見えませんね。うーん、たまたまなのかな。

wata

じつはザリガニの日本記録を破るような個体を発見できるのではと期待していたのですが。。大阪にいた28.5cmが日本最大のようです。

つまり大池はどういう状況で今後どうなるか

水路の先の水田

水路の先の水田

確認できるのはハスがまったく消えているということです。それだけでも異常現象なのですが。

ご紹介した記事の内容をふまえると大池の底には大量のザリガニがいて、大型魚や鳥などの天敵がいない状況でひたすら繁殖を続けているのでしょう。

しかし、ハスはすでに消失していますから、そのうち餌が不足して死んでいくザリガニも多いはず。水位が戻っているので生き残った魚がふたたびザリガニをえさに数を戻すかもしれません。

この先もしかすると大池はハスの大量発生前まで戻る?そんな人間にとって都合の良いことが起きるのでしょうか。

また、これまでいた魚と異なる種類が出てくる可能性にも注目したいですね。外来生物に支配された生態系にならないことを願うばかりです。

アクセス

名称 宍塚大池
住所 茨城県土浦市宍塚729
駐車場 整備された駐車場はなし
Webサイト 認定NPO法人 宍塚の自然と歴史の会

まとめ

この記事のまとめ

  • 宍塚大池からハスの群生が消えた
  • ザリガニが大量発生しており生態系に変化が見られる。ただし、ザリガニ自体の姿は見えない
  • 今後、さらに生態系が変化する可能性がある

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