【石塚美咲】クラウドファンディングによるCD制作について

茨城県常総市を拠点に音楽・司会・タレント活動をしている石塚美咲(@misaki_21jan)です。

コラム第3部はCD制作のために挑戦したクラウドファンディング(以下CF)についてお話いたします。

2018年11月30日から2019年2月1日まで、Redey ForのCFに挑戦し、結果1,413,000円のご支援を賜ることができました。

私の体験を元に、これからCFに挑戦する皆様へ、どんな準備が必要だったか、また注意点などを書いていきたいと思います。

挑戦した理由

私がCFに挑戦した理由は「宣伝効果」を期待してのことです。今回制作したCD「Neighborhood」(2019年3月28日発表)は単に私の作品という位置付けだけでなく、地域活性化を願い、たくさんの要素を取り入れました。

それは私自身が2015年9月10日に関東・東北豪雨で常総市の自宅が被災し、製作途中だったCDを断念したことに始まります。復旧・修繕作業や災害に伴う手続き、支払いや仕事に追われ、作品作りを再開できたのは2017年4月のことでした。

改めてCDを作る上で「音楽で常総市の復興支援やPRにつながるアクションをしたい」と思い、私の作品でありながら観光誘致にもつながる内容を考えました。

そこで出来上がった曲が、常総市一言主神社を舞台にした「椋木の陰で」と常総市弘経寺を菩提寺とする千姫様の大阪夏の陣をモチーフに作った「千の夢」です。それぞれ、9月13日の一言主神社「例大祭」、4月上旬の「千姫まつり」に合わせて作成をしました。

CDのレコーディングに使用したピアノには1865年(慶応元年)製造の「日本最古のスタインウェイピアノ」を使用しました。このピアノこそ、常総市の水海道小学校で実際に使われていたピアノだったのです。(現 茨城県立歴史館管理)

「この音色と常総市に因んだ楽曲をCDに収めることで地域貢献をしたい」とCD制作に取り掛かりましたが、せっかく日本最古のピアノの使用許可をいただいたのに、私の宣伝力だけでは心もとないと思っていました。

そこで「チャレンジが失敗しても、常総市の宣伝になる」と思いCFに挑戦しました。

失敗した時のリスク

私は挑戦に失敗してもCDを制作する心づもりで資金準備をしていましたのでall or nothing 方式を利用しました。目標額に1円でも達しなければ入金は0円です。一度集まった支援金は全額支援者へ返金され、「CD制作の責任」はなくなります。

一方、all in方式でCD制作に挑戦する方もよく見受けられます。これは目標金額に達成しなくても、期限以内に集まった支援金を受け取れるのですが、どんなに支援金が少なくても「CDを制作する責任」は発生します。

CDに限らずですが、事前に資金準備をしていないとこの責任を果たすことは大変な道のりになると想像できます。

それを踏まえたうえで、CFを提供する各社のサービス内容をしっかりと確認し「実行可能か」を見極めプランを選択し準備する必要があると思います。

準備と計画

CFには審査がありますので、事前に関係者各位と費用やスケジュールの確認を行い、資料を用意する必要がありました。例えば「ピアノが日本最古である証明」や「ピアノの使用許可」。そしてCDのプレス会社も事前に決めておく必要がありました。計画に偽りがないことと支援が集まった際に確実に実行できることを証明しなくてはなりません。

スケジュールも提出します。いつから企画が始まり、リターン品はいつ発送完了するのか。これは予め余裕をもって企画することをお勧めします。

私の場合、CDのデザインをお願いしていた人が急遽参加できなくなったりと不測の事態が起きてしまいました。

またレコーディングが冬でしたので、メンバーの誰かがインフルエンザにかかったりしたら1週間計画がずれてきます。そうした想定外を考慮して完成まで1ヶ月の余裕をもたせたスケジュールを提出しました。

予算も提出しますが、作業を進める中で計画をオーバーすることもあります。確実に実行できるように自身の預金の確認をお忘れなく。寄せていただいた信用を裏切らないことで、また次の目標へと進んでいけるのだと思います。

支援者の皆様と共にPRできた

CFの開始に伴い、私からハッキリと「応援してほしい」と発信したことによって沢山の皆様が応援の姿勢を示してくださいました。

実際に支援していただいたり、「ご一緒に応援しましょう」と周りの皆様へ呼びかけをして下さったのです。これはCDを黙々と制作していただけでは得られなかった宣伝効果です。

実際にCDを聴いていただければ最良ですが「常総市に日本最古のピアノがあったんだ」と知っていただけるだけでも私にとってはアクションを起こした成果がありました。

また、茨城新聞、産経新聞、読売新聞、各紙の記者さんにも取り上げていただくことができました。

支援してくれた皆様は身近な人

CFというと「夢の実現のために世界中の皆様へ支援をお願いする」といったイメージの方も多いと思いますが、私のような「CD制作」を目的に掲げた場合、支援してくださる皆様は殆ど面識がありました。

また、それ以外の方は、面識のある方のご紹介でご支援してくださいました。これからCFに挑戦してみようとお考えでしたら、まずは身近な方との信頼関係を築いておくことが大事なんだと感じました。

「前払い予約」といった捉え方もできるCFは、商品が完成していないうちからお金を預けていただくことになります。その為、「この人なら実現できる」という信頼と「きっと良いものができる」という期待をしていただかなくては、ご支援を頂くことはきっと叶いません。

チャレンジで自信がついた

もしご支援いただけなかったら、「あまり応援者のいないアーティスト」ということを証明してしまう事にもなります。失敗してもいいと覚悟していたものの、不安いっぱいで始めました。

皆様のお陰様で「こんなに応援いただいているんだ」と目に見えて分かったことで、自信が付きました。これまでの私の活動は間違いじゃなかった。そして、これからの活動にもこんなにも期待をしていただいている。

CDのレコーディング・ミキシングの大詰めが年末から3月にかけてでしたので、追い風の中作品を仕上げられたことは、応援いただきました皆様へは感謝しかありません。

プロジェクトの余波で更に応援いただける

挑戦して私の目標がきちんとした形で公になったことにより「CFのやり方は分からないけど違う形で支援します」や「CFが終わってしまったけど支援します」といったお声も沢山いただきました。プロジェクトが終わってしまってもご支援の余波が残るのです。

また、いつも応援いただいている皆様から「一緒に夢を叶えることができてうれしい」との声もいただきました。これまで、私が頑張らなくてはと思っていたのですが、ファンの皆様と協力して作品を形にする特別な体験はこれまでの信頼関係や絆をより強くしたように思います。

私はCFのリターン品として「ライブ企画権利」を用意していました。これは権利を取得していただいた方と一緒にライブを企画するものです。

今回コラムを書かせていただいている「茨城見聞録」さんはじめ、全部で6件のお申し込みがあり、今後開催されるライブもありますので、私一人では企画・拡散しきれないできないであろう広がりにも期待を寄せています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA