【岡倉天心ゆかり】北茨城ひなあかりと長松寺|御朱印・ひな人形|北茨城市

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wata

ども!いばらき観光マイスターのwata(@wata_ibamemo)です!

北茨城ひなあかりは今回で13回目。ぜんぜん知らなかった!しかも、かなり気になるスポットを発見しちゃいました。それが大津町の長松寺ちょうしょうじ(天台宗)!しかも限定御朱印があるとか!

この記事では北茨城市の長松寺をご紹介します。高台にあるとても見晴らしのいいお寺ですよ♪

この記事でわかること

  • 『ひなあかり』のようす
  • 長松寺の梵鐘について
  • 御朱印のいただき方
長松寺
長松寺

由緒

以下の由緒は主に『天台宗茨城教育寺史』によります。

貞観年間/859-877
創建

慈覚大師により創建

天文年間/1532-1555年
中興

亮円上人により中興

昭和51年/1976年
天水受寄進

昭和54年/1979年
庫裏新築および本堂修復

ご本尊は釈迦如来しゃかにょらいです。曹洞宗や臨済宗などの禅宗以外だとレア。『茨城の寺(三)』によれば、以前のご本尊は阿弥陀如来だったとありますが、『天台宗茨城教育寺史』と薬師如来と伝わります。

薬師如来を本尊としたのは元禄期の徳川光圀の命とのこと。それなら釈迦如来へと変化するのはやや不思議。この辺りは色々と事情がありそうですね。ちなみに昭和51年の梵鐘に『阿弥陀如来』の銘があります。

かつては境内に波切不動明王が安置され、漁民たちに信仰されていたそうです。波切不動尊は大津港から五浦に向かう途中にありますので、いまはそちらなのでしょうか。

ところで、『茨城の寺』によれば岡倉天心は詩聖タゴールを連れて長松寺を参拝したことがあります!天心はお寺に近い五浦に住んでいたので身近だったのでしょう。

タゴールは大正5年にも五浦を訪れて天心の墓参りをしています。墓地に松を植えたあと菩提のために絹布に梵字を書き基子夫人に贈りました。梵字はこの長松寺に保存されているというのです。

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茨城百景の『五浦』は岡倉天心の遺蹟の他、佐波波地祇神社の鎮座する唐帰山、長松寺、大津漁港が含まれます。天心ゆかりの地ですね。

アクセス

長松寺は北茨城市の大津町にある天台宗の寺院です。ふつうに観光していたら気づかないかも。。よう・そろーや市場の近くなんですが、高台にあるので見落としがちなんですよね。

お寺までの道はとても狭いので運転には注意です。でも駐車場は広いので安心してください!

名称大宮山 観明院 長松寺(天台宗)
住所茨城県北茨城市大津町1466
駐車場あり
Webサイトなし
年中行事4月8日 花まつり

本堂

駐車場から境内へ続く石段
駐車場から境内へ続く石段

到着するまではヒヤヒヤですが、駐車場から境内はすぐ。右側の石碑には「大宮山」の山号が見えます。「大宮」は神社で使われることが多い言葉なのでちょっぴり珍しいですね。

本堂
本堂

本堂前の大木は『御神木』のクスノキです。樹齢100年くらいは経っているでしょうか。まだまだ若々しくてエネルギッシュです!

庫裏は昭和54年(1979年)に新築され、本堂も同年に修復されました。じつは庫裏でお茶をいただいたので内部がもキレイなのを知っております♪

強風でなければひなまつり期間はお堂を開放しております。正面から上がって参拝。そしてお雛様たちをご覧になれますよ。

本堂には角大師の御札がありました。天台宗の寺院では時々見かける光景ですね。元三大師の異名を持つ良源の(仮の?)姿といわれます。だいたいは厄除けの霊験があるとして重宝されます。

境内には観音像や地蔵菩薩像がたくさんあるのですが、如意輪観音もよく目にします。元三大師の本地は如意輪観音ともいわれるので、大師信仰が後押ししているのかもしれませんね。

雛人形

打掛とひな壇
打掛とひな壇

堂内には打掛などもあって華やか!チラシには「記念撮影用の色打掛」とありましたね。なかなかよい雰囲気ではないですか。

帰国子女のお雛様
帰国子女のお雛様

こちらが縁あってアメリカから帰ってきたお雛様。帰国子女ということで両国の国旗が掲げられておりました。凝った小物なども並べられており、一風変わったお雛様として楽しめます。

そういえば、わたしが参拝する前に法事をしていたんですよね。お雛様も一緒だったのでしょうか。あったら不思議な雰囲気になりそう。。

和布の小物
和布の小物

お雛様の他に注目されたのが、和布で仕立てられたお魚・そしてあんこうたち。「かわいい!」のお声、わたくしはしっかり耳にしております。

こちらは児童養護施設への寄付をされた方がいただけました。つくば市の『お針の会』、桜川市の『和の倶楽部』『虹の会』による手作りです。

長松寺のひなめぐり参加は今回が初めて。たまたま実行委員会の方と知り合ってトントン拍子で決まったのだとか。

お寺の方々がご縁に恵まれていると参拝する方としても嬉しいですよね。幸せが集まる場所にいたいものです。

梵鐘

梵鐘
梵鐘

海を見渡せる場所にある梵鐘。天気のいい日はホントに美しい。さすが茨城百景。帰り際に勧められたので撞かせていただきました。「ご〜ん」と素敵な音色を海辺の街に響かせて、なんだかちょっといい気分♪

あとで知ったのですが、長松寺の梵鐘は戦時中に回収されて川口市の鋳物工場でつぶされる寸前だったのだとか。

鐘は終戦となったことで潰されず埼玉のお寺へと渡りました。それから3、4年経ったとき、長松寺と日清・日露の戦没者の名前があったことから本来の場所に戻されることになりました。

梵鐘の銘
梵鐘の銘

これがその梵鐘かと思っていたのですが、銘には昭和51年とあるので違うようです。でも梵鐘と雛人形はいずれも一旦この地を離れてから戻ってきたんですよね。なんだか不思議な縁、いや運命を感じますね!

長松寺の梵鐘はかつて時の鐘として朝5時と夕方6時に撞くと決まっていました。

御朱印

長松寺の御朱印
長松寺の御朱印

長松寺の御朱印です。ひなまつり限定の御朱印なので、いただけるのは3月3日までかと思います。直書き・書置きどちらも用意してありました。

通常の御朱印もいただけますので期間外でもぜひ足を運んでみてください。お声掛けは本堂右手の庫裏からどうぞ。

フォトギャラリー

まとめ

・長松寺は大津町の高台にある天台宗のお寺

・梵鐘は戦中に失われたが、戦後に戻ってきた

・御朱印は本堂右手の庫裏でいただける

参考文献

天台宗茨城教育寺史|天台宗茨城教区寺史刊行委員会
茨城の寺(三)|今瀬文也