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- 飯名神社の創建について
- 初巳祭について
- 御朱印のいただき方
御朱印を集めている方にとってはすご〜く気になる神社をご紹介しましょう。
いただけるのは例祭の日だけ。「え〜正月もないの?」って感じですよね。はい、ありません。
この記事ではつくば市の飯名神社をご紹介します。知る人ぞ知る初巳祭に行ってきましたのでぜひ参考に♪
筑波山の月水石神社と飯名神社|由緒・駐車場・御朱印|つくば市
飯名神社とは

飯名神社
飯名神社はつくば市の臼井稲岡に鎮座しています。筑波山の一の鳥居から徒歩5分ほど。ただし、鳥居までにたどり着くまでは車を利用することになるでしょう。
飯名神社の創建については。。よくわかりません!すみませんが本当です。神社の境内にある由緒をすべてご紹介してもいいのですが、却ってわかりにくいので止めておきます。
ただ、重要なこととして常陸国風土記の信太郡のところに次のような記述があります。
その里の西方に飯名の社がある。これは筑波岳にいらっしゃる飯名の神の末社である。
信太郡/常陸国風土記 全訳注
以上のことから、常陸国風土記が編纂された8世紀前半には創建していたと考えられます。もちろん風土記の神社がご紹介する飯名神社かどうかは確実ではありません。1300年前のことですからね。
ご祭神は宇気母知神(保食神)と市杵島姫命です。
当社は弁天信仰が篤いことでも知られています。江戸時代に合祀されたといわれる飯名辯天はいつしか主祭神より人気者に。保食神としてはちょっと複雑な気持ちでしょうか。
市杵島姫命と弁天様は神仏習合時代は同一だったかと思いますが。。同市内の六所神社の文書では区別されているようなのでハッキリしません。
例祭の初巳祭も弁天様をお参りするおまつりです。巳は干支のひとつで動物の蛇が割り当てられています。巳年を「へびどし」と言いますよね。蛇は弁天様の使いなので初巳(その年の初めての巳の日)には弁天様にお参りするんです。弁天様の初詣ですね。
初巳は弁天様のご神徳で金運がすごく上がるといわれています。ステータスMAXまでアップしたいものですっ!!
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六所神社に伝わる『飯奈野神社伝記』には次のことがあります。
- 勧請は康正2年(1456年)11月16日。ご祭神は保食神
- 再建は天正19年(1591年)正月
- 万治3年(1660年)3月14日、弁財天造立、祭神は市杵嶋姫命
2020年3月13日、飯名神社の拝殿、本殿、社務所の銅板葺の屋根が盗難に遭ったと報じられました。今後は監視カメラを設置する予定です。(関連リンク:NEWSつくば記事)
駐車場
ふだんは鳥居の周辺に駐車できますが、お祭りの日は参道の入口付近に臨時駐車場(有料)が設けられます。
正確な住所はわかりませんのでつくば味工房を目指していくとよいかと思います。(住所:茨城県つくば市臼井35)

筑波山神社一の鳥居
それとじつは無料の駐車場があるんです。筑波山神社の一の鳥居前にある市営駐車場です。
飯名神社まで徒歩5分ほど。時間帯によりますが、意外と停められます。特に餅まきが終わると空いてきます。
もう一箇所、月水石神社の駐車場が無料なんですが。。かなり狭いですし、埋まっていると面倒なことになるのであまりオススメしません。
鳥居

出店の並ぶ参道
おまつりになると麓から飯名神社に続く参道に10店ほどお店が並びます。
「安いよ安いよー」「いつもより多めに入っているよー」「開運するよー」
昭和テイストの掛け声に懐かしさと「ほんまかいな」という気持ちを感じつつ、えっちらおっちら坂を登っていきます。

鳥居
飯名神社の鳥居です。のぼり旗でっかいですね!
巨石信仰の残る境内

境内の巨石信仰
飯名神社の特徴として境内の巨石の多さがあります。石なんて珍しくもないと思うかもしれませんが、古代人にとって石はすごく神聖なものだったようです。
石って変わらないじゃないですか。
そりゃそうだ。だからつまらない、という方もいると思います。でも、死や老化、滅びを恐れる人にとって形が変わらないことは憧れの対象なんです。
古代ではありませんが、国歌『君が代』の歌詞には石(さざれ石)がありますよね。不変は神聖なんです。君が代では石に例えて繁栄の祈りを捧げているわけです。ああ、素晴らしき国歌。尊い。
社殿

拝殿
例祭でない飯名神社は閑散としていますから、こんなに参拝者が多いとは驚きました。というか平日の午前中、お天気悪くてそこそこ寒いのにスゴイですね。。

だるまの販売
みんな次から次へとご祈祷を受けているし、授与所も忙しそう。だるまもバンバン売れてます。買う人にとっては恒例のことなのでしょう。
ちょっとだけ行列に並んでお参りを済ませました。神様、いろいろと宜しくおねがいします!

消防署員の奉納額
社殿の眺めてみると「東京消防第五区」の奉納額がありました。弁天様が水の神であることから火消しの方々が信仰していたようです。
女石と男石

本殿裏の女石と男石
本殿の裏には高さ4m、幅10mほどの女石。そしてその上には男石が置かれています。
女石は不思議なことにある日突然割れ目ができたとか。それを女性と結びつけたことから、別の場所にあった男石を持ち込んだそうです。

月水石神社
奥の院の月水石神社の御神体もこちらの女石と同様です。弁天信仰と組み合わさって女性がたくさん参拝されと考えられます。
ところで弁天様にはいくつかお姿があるのをご存知でしょうか。一般的には女性で琵琶を持っているのですが。。8本腕の宇賀弁才天や蛇の姿をしている場合もあるんです。
そういえば、月水石神社の例祭では卵を食べるんですよね。そうすると子宝に恵まれるというのですが。。なぜ卵?蛇(弁財天)が卵を産むことと関係しているのでしょうか。
もしや飯名神社の弁天様は宇賀弁才天っ!?もうちょっと記録が残っていたら調べられそうなんですけどね〜
奥の院の月水石神社は飯名神社から徒歩でいけます。坂道なのでちょっと大変かもしれません。
銭洗沢

銭洗い場の案内
飯名神社では古くから境内に流れる男女川で銭(お金)を洗うと何倍にも増えて帰ってくるというグレイトな伝承があります。「金の斧と銀の斧」の昔話を思い出させますよね〜

銭洗沢に続く道
これまで本殿の裏でジャブジャブしていましたが、近年は少し整備されていました。鳥居をくぐった先を左手に進んでいくと奥に洗い場(銭洗沢)ができていたんです。

銭洗沢
ここは足場が安定していますので安心して洗えます。近くのザルはお金をおいて川に沈めて使うのでしょう。これでわたしは億万長者になれると思います。
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餅まき

餅まき
散策していたら恒例の餅まきターイム!11時頃かな?拝殿の前に多くの方々が集まっていました。
乗り遅れて後ろの方でウロウロしていたら、おまわりさんが「写真撮るならそこがいいよー」とアドバイスしてくださいました。
なるほど。みんな拝殿の方に移動するから端っこのイスが空くんですね。そこに上がると餅まきが広角で撮れるんです。
餅まきはいつか見たライブ会場のような情熱を感じました。餅、正月以外は食べる機会少ないですが、日本人の必須アイテムですよね。
御朱印

飯名神社の御朱印
飯名神社の御朱印です。
非常に貴重な御朱印で初巳祭のときしかいただけないそうです。例祭日は初巳とされていますが、年によって微妙に変わります。

初巳祭の案内
年明けに神社の社殿に張り出された日程を見るのが確実ですよ。
受付は拝殿の左にある社務所です。混雑しているので15分くらい待つことを覚悟しましょう。
アクセス
名称 | 飯名神社 |
---|---|
住所 | 茨城県つくば市臼井稲岡1番地 |
駐車場 | あり |
まとめ
この記事のまとめ
- 飯名神社の創建はわからないが、8世紀前半と考えられる
- 初巳祭は弁天様の縁日。日程は「初巳」とは限らない
- 御朱印は初巳祭のときだけいただける
参考文献
茨城県神社誌/茨城県神社庁
常陸国風土記/全訳注 秋本吉徳
御朱印巡りをされる方へ
記事は筆者の主観が多分に含まれております。
誤解や情報が古くなっている場合があることをご了承ください。