- 大杉神社の由緒
- ”あんばさま”について
- ”トイレの神様”について
- 御朱印
歴史ある神社なのにド派手。。ズバリ稲敷市の大杉神社のことです!
日本各地にある大杉神社の総本営。茨城の県南地域でも有数の神社です。見た目もさることながら、どんな願いも叶ってしまうスゴイご利益付き。ユニークな神社なので若い参拝者もたくさん。競馬とゆかりが深いことも面白い。ネタが豊富すぎる。。
この記事では大杉神社と境内の注目スポットをご紹介します。少しでも興味が湧いたら訪ねてみてください。決して退屈させません♪
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大杉神社とは
由緒
「あんば様」の他に以下をお祀りしています。
- 倭大物主櫛甕玉大神
- 大己貴大神
- 小彦名大神
あんば様は、かつての地名”アンバ”に由来するそう。アンバは現在の茨城県南部から千葉県中央部のあたりまで。常陸国風土記にも安婆嶋として登場するので、かなりの歴史があります。
あんば様は遠い昔からいる土地の神様。疫病をきっかけに別の神様を呼んで人々を救ったという由緒となっています。それではなぜ三輪山の神だったのでしょう。
古事記と日本書紀には崇神天皇の御代に疫病が流行り、それを三輪山の神が治めたとあります。三輪山の神とは大物主神です。神社の由緒は記紀とも深い関係がありそうですね。
さらに、余談ですが、あんば様の眷属は天狗です。『あんば』を漢字に変換すると『鞍馬』が出てくるのですが。。鞍馬天狗なんてのもいますよね。なにか関係があるのでしょうか。

アクセス
神社の駐車場は社殿の北側(裏手)。かなり広いので初詣でなければ問題なく駐車できます。一の鳥居からお参りしたい場合は、写真の左手の方からぐるりと回り込んでください。
名称 | 大杉神社 |
---|---|
住所 | 茨城県稲敷市阿波958番地 |
祈祷時間 | 公式サイトへ |
駐車場 | 多数あり |
電話番号 | 029-824-2613 |
Webサイト | 公式 |
年中行事 | 多数あるため公式サイトでご覧ください |
一の鳥居・二の鳥居

一の鳥居とねがい天狗、かなえ天狗

二の鳥居
一の鳥居と二の鳥居。いずれも立派です♪一の鳥居の左右には2体の天狗。左がねがい天狗、右がかない天狗です。大杉神社は夢叶え神社ともいわれるたくさんの願いがあつまる場所。天狗も神通力で協力といったところでしょうか。
神門

神門
神門です。鮮やかな朱色、というか赤。厄除けや悪魔祓いの神社にふさわしい色合いです。本当に境内ぜんぶこんな感じ。豪華絢爛で賑やかな雰囲気。珍しい神社ですよね。
社殿

拝殿とお守り授与所
巨大な社殿とお守り授与所。パンフレットに『境内は祈りのワンダーランド』とありますが、まさに不思議な境内です。さすが年間50万人の参拝者。。
境内社も豊富。今回ご紹介していない社を以下に一覧としてまとめます。
- 大国神社
- 天満宮
- 四柱神社
- 白山神社
- 五十瀬神社
- 葦船神社
- 捄総社
- 相生神社
- 稲荷神社
それぞれ立て札で解説されておりますので、お時間のあるときにじっくり読んでみてくださいね。土浦市民としては大国神社が興味深い。。
大杉神社にたくさんの信仰が集まる理由にあんば囃子があります。軽快なお囃子が農民の間で大ヒットして、1726年(享保11年)には領主が禁止令を出しています。異様な出で立ちで踊り続けていたそう。。
ちなみに以下のような歌詞です。
ヨーホ ヨーホイ ヨーイヨサ
あんばの方から吹く風は疱瘡が軽いと吹いてくる
ヨーホ ヨーホイ ヨーイヨサ
wata
麒麟門

麒麟門
2010年に再建された麒麟門です。再建は約280年ぶり。門には麒麟や龍、獅子など200以上の彫刻がされていて景気の良い雰囲気が伝わってきます。本殿に負けないくらいゴージャスですね。
麒麟門は大災害や富士山の噴火などの災厄を避けるため、江戸時代に建てられました。実は江戸の鬼門に位置しているんです。この門は江戸(いまは東京)に災厄がこないように開門しません。
wata
御神木
大杉神社の御神木は3本。太郎杉、次郎杉、そして三郎杉です。
太郎杉は1778年に火事でなくなってしまいましたが、次郎杉と三郎杉は健在。三郎杉は高さ28mで樹齢400年。次郎杉は高さ40mで樹齢1,000年です!

次郎杉

三郎杉
三郎杉は社殿の左手にあるのでわかりやすいですが、次郎杉は社殿の裏側にあります。道路を渡りますので少々わかりくいですが、大杉神社にきたらぜひお参りしてみてください。
厄除け
良縁は悪縁を断ってから。というわけで、大杉神社には悪縁切りや厄除けも豊富です。そのうち注目の2つをご紹介します。
悪縁切りの斎庭

悪縁切り斎庭
社殿の左手にある悪縁切りの斎庭。初めて見た方は驚くかもしれません。粉々になった土器(瓦)が散らばっています。
ここでおまじないを唱えて土器を割ると悪縁が切れるそうです。わたしが参拝したときにも何人か割っていました。人気といっていいのかわかりませんが、頼る方が多いです。ストレス発散もあったりして。。
社殿の右手にも同様に土器が散らばっていますが、そちらは厄除け。目的によって土器と割る場所が違っておりますのでご注意を。
厄除け桃
桃は古来から神聖な存在。桃源郷なんて言葉があるくらいですからね。
古事記ではイザナギが黄泉の国(死者の国)から逃げ帰るとき、桃の霊力によって追手(ヨモツシコメ)を振り払うことができました。さきほどご紹介した悪縁切りの斎庭にも桃がありましたね。

厄除け桃
こちらの厄除け桃はなでることで厄が払われるそうです。ツルツルで気持ちの良い手触り。ぜひお試しください!
wata
注目スポット
勝馬神社

勝馬神社
大杉神社にはたくさんの神々が祀られていますが、特に気になるのは勝馬神社。いかにも競馬と関係ありそうですが。。実際にあります。もとの名前は馬櫪社といいます。

神馬像
馬櫪社のご祭神は不明ですが、古くから馬を守護する神社として当地にありました。美浦村は競走馬を育てるトレーニングセンター(通称:美浦のトレセン)がありますので、馬たちの健康と成長を願って馬主や騎手、調教師なども訪れています。

奉納された蹄鉄や馬券
馬櫪社は有志によって大杉神社に移され、一時期は大祭で競馬が開催されていました。いまの名前になったのは平成14年ですが、それよりはるか前から信仰されているんです。
こちらで祈願して「馬券があたる」という声もあったりして。。
wata
神様が宿るお手洗い
いつの間にか新パワースポットが誕生していました。なんとトイレの神様を祀っています!
神様は雪隠神。古くから民間で信仰されており、特に妊娠や出産との関係が深いといわれています。
本当にトイレに祀られておりますので撮影はできませんでした。でも、どんなところか気になりますよね。神社の新しいパンフレットにありましたのでチラッとご紹介します。

大杉神社のお手洗い
トイレはすべて個室。それぞれの部屋に名前がつけられていました。九十九神之間、瑞獣之間、鳳凰之間などなど。壁には神々のお姿が。。ユニークで大杉神社らしいですね。
wata
御朱印

大杉神社の御朱印

勝馬神社の御朱印
大杉神社と勝馬神社の御朱印です。近年は書き置きで多様な種類を用意されています。
境内社や摂社で気になる神社があったら社務所で御朱印があるか尋ねてみましょう♪
お正月には限定御朱印もありますよ!

大杉神社の御朱印

まとめ
この記事のまとめ
- 大杉神社は鎮座1250年。”アンバ”の地の神様として祀られた
- ”あんばさま”は土地の神様。御神木の大杉に宿るといわれている
- ”トイレの神様”は雪隠神。新設されたトイレで祀られている
- 御朱印あり。正月には限定御朱印も
参考文献
茨城の不思議辞典/編:石塚眞