wata
- 八幡塚古墳の場所、駐車場
- 古墳に埋葬されていた人物
- 八幡神社が鎮座する理由(説)
茨城県内で「つくば」の地名は水戸と同じくらい県外の方に知られている気がしますね。若い方だと「つくばは知っているけど水戸は知らない」なんてこともあったりして。
ひらがな「つくば」は合併して使われるようになったので新しい名称ですが、元になった「筑波」は非常に古いんです。どんなに少なく見積もっても1300年ほど歴史があります。
この記事では筑波の由来となったいわれる国造とその古墳についてご紹介します。
八幡塚古墳とは
八幡塚古墳はつくば市の沼田にある古墳です。筑波山の麓の辺りですね。
概要を県のサイトから引用します。
6世紀前葉頃に造られた墳丘長約91mの前方後円墳で、桜川中流域最大の規模を誇る。一部が発掘調査されており、前方部墳丘は史跡整備に伴い復元されている。『常陸国風土記』には筑波郡が制定される以前、筑波国造が遣わされたとの記載がある。記事の信憑性は定かではないが、地域最大のこの古墳は律令制以前の筑波国を支配した首長の墓と考えられ、筑波国造の墓の候補ともいえる。
沼田八幡塚古墳/茨城県 常陸国風土記
本古墳の要点はシンプルです。
- 旧筑波郡で最大級
- 地名「筑波」の由来となった国造が埋葬されていたかもしれない
②の説がどういう理由かわかりませんが、周辺の古墳と規模を比較して当時最大の権力者のものと考えたのではと思います。
常陸国風土記によると筑波と呼ばれる前は紀の国でした。「紀」の意味はハッキリしていませんが、風土記は同じ意味でも別の漢字を用いる表現技法が使われており、紀=城ではないかという説があります。
つまり、筑波には朝廷に従わない勢力がいて前線基地(城)のような役割があったのではないか、ということです。
国造は筑簟命といいました。自分の名前を残そうと筑波が地名になり、本人は筑波国造となりました。筑波の由来は諸説あるのでそのひとつですね。
八幡塚古墳と呼ばれているのは古墳の円墳部に八幡神社があるためです。どうして古墳の上に建てちゃったのか。。こうしたケースすごく多いので理由が気になるところです。
なお、古墳は県指定の史跡で登録名称は「八幡塚」となっています。
wata
市教育委員会によると埋葬されていたのは国造の阿閉色命ともいわれています。筑簟命は常陸国風土記のある名であり、わたしは二者の関係がよくわかっていません。(同一人物?)
駐車場
駐車場は設けられていません。
ただ、古墳の東側、円墳の登り口のあたりに1台であれば駐車するスペースがあります。
ここを通る車は少なく、見学者もほぼいないので特に問題はないかと思います。
古墳の西側にもスペースがあるようですが、車両は停められないと思います。
前方後円墳
前方後円墳って学校の歴史の授業の最初の方で習うので覚えている人は多いでしょうね。長方形と円形の古墳が組み合わさっていて、上から見ると鍵穴のような形をしています。
写真は前方部から円墳の方を撮ったものです。途中、ちょっと凹んでいて円墳部はまた盛り上がっています。不思議な形ですよね〜
円墳部は小さな森のようになっています。真夏なので非常に多くのセミが木々にとまっていてやかましいこと。。
古墳から発掘されたものですが、裾部から葺石や埴輪が、すぐとなりの八幡池から埴輪が見つかりました。古墳ができた時代はこれらの出土品から推測されているそうです。
円墳部にも神社に続く階段ができていました。ほとんどの方はこちらを利用して神社に参拝するのでしょう。
古墳は方墳と円墳の接合部の辺りが低くなっていて登れます。
八幡神社
円墳部の八幡神社です。
筑波といえば小田氏ですが。。あんまり強くなったんですよね。(それでも諦めないのが魅力なんですが)戦国時代の終わり頃には佐竹氏に飲み込まれてしまいました。
佐竹氏には八幡信仰がありましたので、その頃に神社が建てられたのかなぁと思います。
ちなみに茨城県神社誌には掲載がありませんでした。
近づいて参拝しようとしたら賽銭箱に巨大なハチのような昆虫が。。怖いのでささっと撤収しました。夏場は昆虫がやたら元気なので皆さんも参拝の際にはご注意を!
秋や冬であれば足元の草が枯れて蛇や昆虫もおとなしいので散策しやすいと思います。古代のロマンには同じように浸れますのでぜひお試しください♪
アクセス
名称 | 八幡塚古墳 |
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住所 | 茨城県つくば市沼田374-1ほか |
駐車場 | 整備された駐車場はなし |
Webサイト | 茨城県 生活環境部 生活文化課 |
まとめ
この記事のまとめ
- 八幡塚古墳は地域最大級の前方後円墳
- 埋葬されていたのは初代筑波国造か
- 円墳部に八幡神社が鎮座している
記事は筆者の主観が多分に含まれております。
誤解や情報が古くなっている場合があることをご了承ください。