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- 神社とまつりの起源
- 「六所」について
- 御朱印のいただき方
笠間市の神社といえば笠間稲荷が思い浮かびますが、笠間には本当に多くの神社があるんです。
岩間地区といえば”悪態まつり”の愛宕神社と今回ご紹介する六所神社でしょう。どちらも11月〜12月にかけて大きなお祭りがありますので注目ですよ!
この記事では笠間市の旧岩間地区に鎮座する六所神社をご紹介します。祭礼の日にお参りしましたので、そのようすもレポートしちゃいます!
六所神社とは

例祭の日の境内
由緒
ご祭神は次のとおりです。
- 応神天皇(八幡神社)
- 武甕槌命(鹿島神社)
- 倉稲魂命(稲荷神社)
- 天之御中主命(星宮)
- 伊邪那美命(熊野神社)
- 別雷命(雷神社)
6つの神社が合祀されたから六所神社なんですね。神社の裏に愛宕山が見えまして岩間地区を代表する神社といえます。当社は天下泰平、五穀豊穣、商売繁盛、除災招福、交通安全などのご神徳があるといわれています。
重要なのは八幡神社を中心としていること。明治の合祀は政府の指令によるところが大きいのですが、存続のために社格を上げるためもあったのでしょう。
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アクセス
名称 | 六所神社 |
---|---|
住所 | 茨城県笠間市下郷4384 |
駐車場 | あり |
年間行事 | 1月1日…元旦祭 2月3日…節分祭 4月29日…祈念祭 11月2日〜4日…例大祭 11月最終日曜日…新嘗祭 |
鳥居と参道

鳥居
六所神社の鳥居です。住宅街に鎮守の森と共にあるんですよね。ここだけ神聖な雰囲気がします♪
駐車場は鳥居の先、左手側です。駐車スペースは奥の方までありますので催事でなければ停められると思います。

しめ縄つきの狛犬
まっすぐな参道を進むと大きめのしめ縄をかけられた狛犬たち。手彫り独特の味わいのある顔つきをしていますね。
参道の右側が社務所です。御朱印をいただくときはそちらへどうぞ。
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社殿

拝殿
入母屋造の拝殿は間口4.5軒、奥行が2軒です。中を見てみると中央にご祭神の数と同じ6つの幣帛が並べられています。ギッシリという感じですね。
棟札によると永禄11年(1568年)、延宝5年(1677年)、寛政3年(1791年)、宝暦8年(1758年)に各造修営遷宮をしました。宍戸氏や土屋氏の信仰が篤かったことがわかりますね。

本殿
流造の本殿です。鰹木5本の外削ぎの千木。雄々しい八幡さまらしさが出ています。
蚕影神社

蚕影神社
社殿右手の小高い場所には蚕影神社が鎮座しています。おそらく神郡(つくば市)の蚕影山を模しているのでしょう。
社殿、鳥居、手水舎、石段、太太神楽寄付連名碑などは岩間養蚕組合によって奉納されたようです。記録を見ると明治26年頃に建立されています。その頃は養蚕が盛んだったんですね。
ご祭神は本営と同じ椎産霊神、埴山姫命、木花開耶姫命かと思います。
金色姫伝説の謎に迫る|蚕影神社・蚕霊神社(つくば市・神栖市)
御朱印

六所神社の御朱印
六所神社の御朱印です。
参道の右手にある社務所でいただけますが、その機会は非常に少ないです。元旦と祭礼の日のみと考えて良いでしょう。
例大祭は社務所を出ていることもありますので、必ずしもいただけるとは限りません。
六所神社祭礼

例祭の駅前通り
知る人ぞ知る六所神社の祭礼を見てきました!
祭礼のはじまりは以下のように伝えられています。
現在のような幌獅子や山車が参加する形式の祭礼は、明治6年の合祀を記念して始められたといわれており、140年を超える歴史を重ねています。祭礼ではいろいろな慣例やしきたりがあり、それを守ることで、町内間のもめごとが起こらなくなり、地域との結びつきがより密なものとなっています。
例大祭/笠間市公式
事情があって合祀されたので氏子同士は必ずしもいい関係ではなかったのでしょう。そこで祭りをきっかけに気持ちをひとつにしようとしたようです。岩間地区最大のおまつりにそんな背景があったとは。。
鹿行地域の鹿嶋市は工業団地の誕生によりやってきた新住民と旧住民との関係が微妙でした。それをサッカーをきっかけにして関係を良くしたんですよね。アントラーズの誕生にもつながっているんですが、それにちょっと似ている気がしますね。
ところで、わたしは笠間稲荷近くの井筒屋にポスターが貼られていたので知りましたが。。地元の方以外はなかなか知る機会がないかな?
毎年、11月1週目の土日にありますので時期になったら思い出していただければと思います。
スケジュール
実際に足を運ぶ方のために祭礼のスケジュールをご紹介します。以下は2019年のものです。年番制なので出発や到着地は変わるかもしれません。
11月2日(土)
11月3日(日)
見どころは暗くなってからの岩間駅周辺です。両日とも18:00以降に山車が集結。まっすぐ歩けないほど人が集まり、非常に賑やかですよ♪
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山車人形

例祭の獅子頭
祭礼のある土曜日の午後3時頃に参拝しました。すでに山車が町内を周っているとのことなので駅の方へと向かいました。
鳥居のそばには獅子舞の準備がされていました。こちらの獅子頭は頭の中央に角のような突起があるんですね。なかなか強そうでいい感じです。
境内を出て東に進み355号にぶつかったら北へ。上町の交差点の辺りに行くと前方から賑やかなお囃子が聞こえてきました。上町の山車です。

応神天皇の山車人形(上町)
山車の上に乗っている山車人形は八幡さま(応神天皇)です。応神天皇は八幡さま(誉田別命)と同一視されていますが、こうしてお姿が作られると少し違ってきます。
八幡さまは源氏の守護神で弓の名手。神楽などで目にするときは弓矢を持っているのですが、こちらは天皇のお姿なので武器類は一切持っていません。面白いですね〜

吉祥天女の山車人形(日吉町)
もうひとつの山車人形が吉祥天女です。日吉町の山車の上にありました。
天部ですから仏教の仏さま。六所神社の祭礼に登場するのは驚きましたが、神仏習合時代の名残でしょう。
羽衣まであってお美しい姿ですね。吉祥天の家族は夫・毘沙門天、母。鬼子母神、妹・黒闇天とやたら強そう。武神・八幡さまの相方には相応しいかも。。

獅子舞
祭礼は夜の8時頃まで続きます。会場周辺は早い時間から交通規制があるので早めに行くのがいいですよー!
昼間のご祈祷や神輿渡御の様子は笠間市のYoutubeチャンネルの動画にありましたのでご覧ください♪
まとめ
この記事のまとめ
- 神社の創建は八幡太郎。もとは八幡神社だった
- 六所神社は八幡さまを中心とする6柱を祀っている
- 御朱印は基本的に正月か祭礼の日のみ
参考文献
茨城県神社誌/茨城県神社庁
wataがいま読んでいる本
マンガで『古事記』を学びたい方向け
神社巡りの初心者におすすめ
御朱印巡りをされる方へ
記事は筆者の主観が多分に含まれております。
誤解や情報が古くなっている場合があることをご了承ください。