2月17日(水)『うなぎ地蔵』(城里町)の記事を公開しました。次回更新は2月21日(水)の予定です。

小栗判官伝説の発祥の地!協和地区で小栗判官まつり開催(筑西市)

馬上の小栗判官3

筑西市の名物だと思います。小栗判官おぐりはんがんまつり!今年は12月3日に開催されました。

ユニークなのは協和地区の伝説を元にしていることです。歌舞伎にもなった面白いお話なのですが、ご存知でない方も多いはず。のちほどご紹介します。

出演者たちの衣装もおまつりの見どころですね。伝説の登場人物のほか、市内の子どもたちや全国から集った武者たちが魅せてくれました。そのこともあって会場は大混雑。ぎゅうぎゅう詰めでカメラ持つ手がブレちゃうほど( •̀ㅁ•́;)

今年は小栗判官役を敦士さんが演じました。とてもかっこよかったので、そのようすも少しだけご紹介します。

小栗判官とは

小栗判官は伝説上の人物で実在していません。でも、モデルはいまの筑西市内にあった小栗城の城主小栗助重おぐり すけしげです。

小栗氏は常陸平氏。立派な家柄です。1455年に足利氏に領地を奪われるまでの約300年、筑西市のあたりを統治していました。助重は小栗氏として最後の武将です。

長く統治していただけあって、土地の人たちに愛されていたのでしょう。城主でなくなったあとも「おぐり」の名は民話や芸能になって現代まで受け継がれています。『小栗判官まつり』もそのひとつですね!

ところで、助重は城を奪われましたが、命は奪われていません。生き延びて出家し、名を宗湛そうたんと変えました。宗湛は画が非常にうまくて足利将軍家のご用絵師になっています。意外な才能ですね!

民話『小栗判官と照手姫』

おまつりの前に小栗判官の物語をご紹介します。知っておくと、おまつりの楽しめるポイントがわかります。『茨城の民話』としての小栗判官です。

むかしむかし、小栗地方は伊勢神宮の領地で、その管理を代々受け継いでいたのが常陸平氏の小栗氏でした。

小栗判官助重のときです。自分の妻に佐竹氏の娘である照手姫てるてひめを迎え入れたいと申し出たところ、早速まとまり、婚約がととのいました。ところがそのころ、佐竹氏は賊に攻められ照手姫をさらわれてしまったのです。一方、小栗氏も足利氏と戦って落城してしまいました。

判官は命からがら城を抜け出し、小栗十勇士を連れて一族のいる三河(いまの愛知県)を目指しました。その途中、相模(いまの神奈川県)で横山太郎という豪族の家に泊まりました。すると驚いたことに、あの照手姫が娘としているではありませんか。2人は感激の再開を果たしますが、横山太郎は判官を恨んで殺害計画を立てます。

「名馬鬼鹿毛おにかげに乗ってみませんか?」鬼鹿毛は暴れ馬です。人を襲うこともある馬に近づけて、判官の命を奪おうとしました。ところが、判官は馬術の達人。見事、鬼鹿毛を乗りこなし、自分の馬としました。

失敗した横山太郎は納得がいきません。次は宴会の席で酒に毒を混ぜて、十勇士たちごと殺害しようとします。毒殺計画は照手姫の機転により、判官のみ命が救われました。鬼鹿毛に乗って三河を目指す判官ですが・・・そこに照手姫はいませんでした。足手まといになるかもしれないと判官だけを行かせたのです。

残った照手姫には苦難が続きます。十勇士はみな毒殺され、照手姫も海に投げ入れられてしまいます。観音様のご加護によって漁師に助けられましたが、不幸は終わらず美濃国(いまの岐阜県)のよろず屋に売り飛ばされてしまいました。照手姫はそこで常陸小萩ひたちこはぎと名前を変えて下女として重労働につきます。そんなある日、水戸の小太郎を名乗る人物が三河の判官からの手紙を持って照手姫のもとにやってきました。そして、三河で2度めの再開を果たします。

「もう離れまいぞ」誓い合う2人でした。

その後、判官は謎の奇病にかかってしまいます。目が見えず、口も聞けず、全身に吹き出物がでるというものです。それを聞いた判官の恩人・大空上人だいくうしょうにんは「この病気を治すには、熊野の湯しかない」といい、判官を乗せる荷車を作ってくれました。照手姫がひいていくためです。

女性が一人で男性を運ぶ・・・上人には秘策がありました。木の札に「この荷車を一回ひくと千人の僧に供養してもらったと同じ功徳がある」と書いたのです。この札を読んだものは、我先にと荷車を押しました。そして、無事に熊野の湯に到着し、判官は全快しました。

丈夫な体に戻った判官は、十勇士の仇討のために横山太郎を打ちとり、小栗の地に戻りました。そして、小栗城の南に菩提寺として太陽寺を建て、父光重の供養塔と十勇士の五輪塔をつくって供養を行いました。

参考:いばらきのむかし話/編:藤田稔

お話はここまで。判官と照手姫がこの先どうなったかまではわかりません。でも、ひっそり暮らしていたような気がしますね。それにしても照手姫・・・過酷な人生ですね。要点をまとめます。

MEMO
  1. 物語は小栗城の落城からはじまる『最後の武将』の活躍記
  2. 照手姫は小栗判官の婚約者。命をかけて判官を助ける
  3. 鬼鹿毛は判官の愛馬。暴れ馬で普通の人は乗りこなせない

違う『小栗判官』だと判官は毒殺されてしまい、閻魔大王の裁定で蘇るというものも。幽遊白書みたいですね。

小栗判官まつり(出陣式)

出陣式ステージ

小栗判官まつりのようすをご紹介します。会場は筑西市内にある新治小学校の校庭です。協和地区の商工祭『協和商工祭』も同時開催していました。とても賑やかです。

ステージではさまざまな催しがありますが『判官』関係は判官役のトークショー、出陣式、凱旋式です。今回はメインの出陣式をご紹介します。

出陣式の開始時刻12:00が近づくと、ステージ周辺に柵がはられ、集合の準備が整えられていきます。会場の周辺は隙間なく人々で埋め尽くされていました。

武者行列

予定時刻を少し遅れてスタート。地域の小学生たちが武者姿で現れました。総勢130名ほど。6年生の子どもたちだそうです。続いて、四天王や十勇士が集結し、市外から参加の武者たちも姿を見せました。

小学生の武者行列

四天王

市外の武者たち

近くの子どもが「鬼がいるぞ!」と興奮していましたが、本当に鬼っぽい武者いました。しかも数人( •̀ㅁ•́;)

照手姫

照手姫が武者たちのあとに侍女を連れて登場。乗っているのは御所車です。例年、姫役は市内から選ばれているそうです。

馬上の小栗判官1

馬上の小栗判官3

そして小栗判官の登場です。かっこいい!乗っているのはもちろん鬼鹿毛です。判官役の敦士さんは身長187cmと大柄ですが、馬はずっと大きいですね!判官は会場をグルっと回って中央の席に移動です。凛とした表情でしたが、ときおり見せる笑顔が女性たちに大人気でした!

勝どき、そして出陣!

試し切り1

出陣式は名刀の試し切り、出陣の宣言、そして勝どきと続きます。試し切りはスゴくかっこよかったです!刀を持った姿が画になります。伝説の武将を本物の役者が衣装を着て演じる・・・贅沢です。ぜひたくさんの方に見て欲しいです。

勝どき2

最後に「えいえいおー!」の勝どきをあげてから練り歩きスタートです。なにごとも気合!そして明るさが大事ということですね。会場を出た後は、駅前通りを一周します。15:00の凱旋式では餅まきをして、楽しく賑やかに締めくくりとなりました。

さて、今回のおまつりですが、ちくせいムービーちゃんねる「ちくちゃん」が動画でまとめています。そちらを見ると、楽しい雰囲気が伝わると思います。敦士さんの気迫のこもった勝どきもいいですよ!

会場の照手姫!?

照手姫プロジェクト

会場で照手姫Projectのブースを発見!LINEスタンプや缶バッジを販売していました。『小栗判官』の物語を元に新しい『小栗判官』を広めるプロジェクトです。素晴らしすぎる!初見でしたが、とりあえずLINEスタンプ買いました。照手姫の「だっぺ♬」がいいです。

『小栗判官』は判官と照手姫が厳しい現実を知恵と勇気で乗り切る物語です。これまでもたくさんの方に共感されてきましたので、これからも受け継がれるといいですね。

テレテ・ルッテ

本部テントでは照手姫のマドレーヌが販売されていました!イチゴとラズベリージャムの入ったテレテ・ルッテです。4個入りの限定パックを買いました。イチゴの香りがすごいです。ラズベリージャムの食感に特徴がありました。酸いも甘いもということでしょうか。こうしたコラボはとても面白いと思うので、どんどんチャレンジしてもらいたいですね(*^^*)

まとめ

馬上の小栗判官3

小栗判官まつりは今年で28回目。歴代の判官役は俳優を中心とした芸能人たちです。イケメン男性ばかりですが、演技にも注目してください。間近で時代劇を見れるチャンスは全国的に珍しいです。しかも、筑西市のゆかりというのが素晴らしい。来年は誰が演じるのか楽しみです。最近の流れですと、またイケメン俳優がきそうですね。期待して待ちましょう(*^^*)

参考

歴代の小栗判官役筑西市観光協会

イベント概要

イベント名 小栗判官まつり
住所 筑西市立新治小学校(筑西市新治1890-2)・新治駅前通り
日時 平成29年12月3日(日)9:00~16:00
お問わせ先 0296-20-1160(筑西市観光協会)
駐車場 駐車場マップ
Webサイト 筑西市観光協会内