指定文化財一斉公開〜千代田編|かすみがうら市

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wata

ども!いばらき観光マイスターのwata(@wata_ibamemo)です!

かすみがうら市恒例の指定文化財の一斉公開に足を運んできました!

お寺や文化財に興味のある方にはたまらない企画。曝涼を兼ねて文化財を大公開。県内では常陸太田市や常陸大宮市、笠間市でも毎年開催しています。

公開スポットは大きく千代田と出島エリアにわけることができます。今回は千代田エリアをご紹介。毎年同じじゃないので一度足を運んだ方も要チェックですよ!

指定文化財一斉公開とは

一斉公開パンフレット

一斉公開パンフレット

かすみがうら市の指定文化財一斉公開は毎年11月に2日間開催。市内の約10箇所で文化財が公開され、だれでも事前申込なし&無料で見学できます!

時間は午前10時〜午後3時まで。一部は1日しか公開しませんのでご注意ください。

各公開スポットでは学芸員や大学生、高校生が文化財のガイドをしてくれます。茨城大学から来たという子が多かったですね。別の市でもお会いしているのでお互い覚えていました♫

その場で聞きたいことを質問できるのも魅力。初心者の方は基本的なことをドンドン聞いたほうがいいです。価値がわかるようになりますからね。

一斉公開パンフレット(裏面のスタンプラリー台紙)

一斉公開パンフレット(裏面のスタンプラリー台紙)

せっかく周るならパンフレットを頼りにスタンプラリーをしましょう。5個以上集まれば歴史博物館で記念品をいただけます。

それではドンドンご紹介します!

wata

わたしも参加した2016年が初めてかと思いましたが、2015年にもあったそうです
MEMO

スタンプラリーの記念品交換は期限があります。2018年は11月10日〜25日でした

注意

文化財を撮影していますが、場所によって一部禁止や全部禁止となっています。事前に確認をしてください

長興寺

不動明王像(かすみがうら市指定文化財)

不動明王像(かすみがうら市指定文化財)

中志筑地区の長興寺ちょうこうじ不動明王と二童子の立像を公開。護摩のせいで真っ黒。玉眼がキラキラと輝いています。

不動明王像及び二童子立像(かすみがうら市指定文化財)

不動明王像及び二童子立像(かすみがうら市指定文化財)

不動明王は八大童子を従えているのですが、そのうち矜羯羅こんがら童子と制吒迦せいたか童子の2体が置かれています。

この仏像。じつはもともと長興寺にあったものではありません。かつてこの地(志筑藩)を治めていた本堂家の祈願寺、華蔵院にあったんです。長興寺は本堂家の菩提寺だった関係で移されました。華蔵院が火事に遭ったためだったと思います。

山門とユニークな石像

山門とユニークな石像

山門と本堂、そして本堂裏にある本堂家の墓所も市の文化財。境内にはちょっと変わった石像がたくさん置かれていますので、ぜひ散策してみてくださいね!

アクセス

名称 鳳林山 瑞雲院 長興寺(曹洞宗)
住所 茨城県かすみがうら市中志筑1056
駐車場 数台あり

千手観音堂

木造十一面千手観音立像(県指定文化財)

木造十一面千手観音立像(県指定文化財)

長興寺と同じ中志筑エリアにある千手観音堂。県指定文化財の十一面千手観音菩薩像を公開していました。

千手観音の頭の部分に十一の面があります。360度に目を向けていて、どんな願いも見落とさないという意味があるんです。

千手とつきますが、本当に千本の手があるわけじゃありません。実際にあるのは42本。合掌をしている手の他の40本はそれぞれ25の世界を救うといわれています。だから40×25で1000の救いの手なんです。

千手観音堂とかつてのお堂

千手観音堂とかつてのお堂

千手観音堂は写真の左側。右側がかつて安置されていたお堂なのですが、古くなってしまったので移されています。朝日山 慈眼院 千手寺といいました。

檀家を持たない祈願だけのお寺だったので運営が大変だったようです。向かいの須賀神社の別当職だったときもあったとか。いまも須賀神社の総代が管理しているそうです。

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よく見ると仏像の腰から下が黒くなっていたり、宝具を持っていない手がわかります。文化財になる前、観音堂が子どもたちの遊び場だったので。。いまはそのようなことはありません!

アクセス

名称 千手観音堂
住所 茨城県かすみがうら市中志筑1325
駐車場 あり

文殊院

木造聖観音菩薩立像と木造阿弥陀如来坐像(かすみがうら市指定文化財)

木造聖観音菩薩立像(中央)と木造阿弥陀如来坐像(右)(かすみがうら市指定文化財)

下志筑地区の文殊院は木造の阿弥陀如来像と同じく木造の聖観音菩薩像を公開。前者は鎌倉時代、後者は平安時代に作られたといわれています。

文殊院は江戸時代に宥圓ゆうえん上人が興しました。あれ?像のほうが古い。。解説によると阿弥陀如来像は文殊院の前身となった常源寺のご本尊とされているそう。聖観音像は特に説明がありませんでした。

阿弥陀如来像は表面がなめらか。非常に新しく感じます。光背は後の時代に作られました。明るい色なのでわかりますね。

寺宝展

寺宝展

当日は寺宝展も同時開催。明治時代に描かれたとされるお寺の明細図がたくさん並べられていました。主に現在の東京・神奈川地域のもので、江戸時代の景観を知る貴重な資料とのこと。

本堂外観

本堂外観

本堂は真新しくて美しいです。忙しくなければ御朱印もいただけますので、ぜひお立ち寄りいただきたいスポットです。

アクセス

名称 豊森山 常玄寺 文殊院(真言宗智山派)
住所 茨城県かすみがうら市下志筑675
駐車場 あり
Webサイト 公式サイト

木村家住宅

木村家住宅外観

木村家住宅外観(県指定文化財)

千代田エリアの最後は下稲吉地区の木村家住宅。かつて旅籠の皆川屋でした。

旅籠はいまでいう旅館。皆川屋は江戸時代に江戸と水戸をつなぐ水戸街道の稲吉宿にありました。江戸幕府や水戸徳川家が通る重要な道なので、多くの人々が利用したことでしょう。

皆川屋が建てられたのは江戸時代末期。当時、稲吉宿には17の旅籠が並んでいました。わたしの住む土浦は宿場町として栄えましたが、かすみがうらにも恩恵があったんですね!

木村家住宅内観

木村家住宅内観(県指定文化財)

建物は1階部分だけ見学できます。当時の造りや家具などをじっくり見ると、賑やかだった当時の様子が想像できますね。宿で遊びすぎて支払いに苦心する宿泊者もいたとか。。

MEMO

江戸時代、水戸街道は水戸路あるいは水戸道中と呼ばれていました。

注意

木村家住宅に駐車場はありませんが、パンフレットで近くの成就院に駐車可と案内されています

アクセス

名称 木村家住宅(旧水戸街道 旅籠「皆川屋」)
住所 茨城県かすみがうら市下稲吉1393
駐車場 あり(成就院駐車場)
Webサイト かすみがうら市公式内

まとめ

かすみがうら市の文化財一斉公開は毎年11月に2日間開催。市内の約10箇所でガイド付きで文化財を見学できます。

エリアは千代田と出島の2つにわけることができます。千代田エリアは稲吉宿や本堂家の関係で江戸時代に栄えたことがわかります。