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- 由緒と本尊
- 観音霊場について
- 御朱印の種類・いただき方
国道118号で大子町に向かう中、頃藤で大きな山門があるのをご存知でしょうか。山門は長福寺のもので門を見るたび大子町にやってきたなぁ、という気持ちになります。
門のことを知っている方は多いと思いますが、お寺となるとどうでしょう。じつは曹洞宗の別格地であり、スペシャルなお寺といえます。
今回は大子町の頃藤に位置する長福寺についてシェアします。いくつかの霊場に数えられているので、霊場巡りや御朱印巡りをしている方も参考にしてください。
長福寺とは
由緒
後に観音堂を建立し十一面観音および千手千眼観音、百体観音を安置
ご本尊は釈迦如来です。また、常陸三十三観音霊場として十一面観音を、奥久慈大子七福神の霊場として寿老神が安置されています。
曹洞宗の長福寺は当初律宗としてはじまったんですね。梅閑律師なる人物については不詳ですが、保内郷(いまの大子町)の男体山、鼻欠け山に道を開いた開拓の祖といわれてます。
寛文3年(1663年)の開基帳によると、朱印高15石で檀徒が1700人以上もいました。旧跡の三光院も除地18石と立派なので幕府と領主の両方に庇護された古刹といえるでしょう。
上記の寺歴からだとわかりにくいですが、当初は長福山(女体山と呼ばれた)に建てられ、次に舘城の城郭に、そして宮平(現在地)と移っています。長福山には三光院がいまもあるそうですよ。
当寺の本寺は耕三寺(常陸太田市)、末寺に賢瑞院(福島県塙町)と常安寺(常陸大宮市)でした。
アクセス
最寄りICは常磐道の那珂IC。下りて約50分と遠いのですが、大子町の入り口に位置しておりますので比較的近いということで。。
国道118号から山門や本堂を見れますが、通り沿いのあるのではなく一端上小川駅(水郡線)の方に下りていき、突き当りを右折していきます。
駐車場は境内に広々と用意されているので問題なく駐車できます。
名称 | 東勝山 長福寺 |
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住所 | 茨城県大子町頃藤3357 |
拝観時間 | 9:00-16:00 |
駐車場 | あり(無料) |
山門
文化元年(1804年)に建てられたという山門。圧倒的なサイズなので車で国道りながらも注目してしまいます。
町の公式サイトから解説を引用します。
山門は、三間一戸の二重門です。柱は、欅丸柱12本で、柱と柱を頭貫(かしらぬき)で結び、斗拱(ときょう)を組んでいます。二階には、高欄付きの回縁(まわりえん)があります。屋根は、入母屋造で銅板葺です。
長福寺山門/大子町(公式)
屋根に乗っているのはシャチ(鯱)でしょうか。シャチといっても海にいる凶暴な哺乳類ではなく、「シャチホコ」と呼ばれる虎や龍の頭に魚の同体を持つ架空の生き物の方。
シャチホコは火除の神とされていますので、天明のような火災が二度と起きないように祈願されてのことでしょう。シブい銀色でかっこいいです♪
庭園
参道の途中、ちらりと見える庭園に惹かれてついつい寄り道。境内の池、好きなんですよね。水の音に癒やされ近づくだけで清められそう。
中央に座すのは一葉観音です。一葉観音は中国から帰国する道元(曹洞宗の開祖)を嵐から救ったとされる観音さま。曹洞宗ゆかりの観音菩薩なので知らない方は多いかも。
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本堂
大変立派な本堂です。屋根の大棟部に並ぶ3つの寺紋。そのうち両脇の2つは五七の桐と久我竜胆なので曹洞宗の紋。中央にあるのが佐竹扇(五本骨扇に月丸)。当寺の改宗や転地には佐竹氏が関係していますのでゆかりの紋といったところですね。
曹洞宗は宗派としては後発なので、権威とはやや距離を置いていました。佐竹氏やその一族が重用した背景は興味深いところがありますね。しがらみが少ない分、扱いやすいといった理由があったのかもしれません。
正面やや右手にあるのは聖観音でしょうか。シンプルな出で立ちで蓮華を持っています。
当寺は律院として開創した当初から観音霊場であり観音菩薩を本尊としています。江戸時代は水戸三十三観音霊場に数えられ多くの参拝者がいたそうですよ。
それと観音堂に安置されているという百体観音ですが、西国三十三観音、秩父三十四観音、坂東三十三観音の移しだそうです。一箇所で百箇所の観音巡りができるという。。すごすぎますね。
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御朱印
長福寺の御朱印は4種類です。
- 釈迦如来…曹洞宗の本尊
- 寿老神…奥久慈大子七福神
- 大悲閣…観音菩薩を安置する霊場を意味する
- 十一面観音…当寺の本尊であり常陸三十三観音霊場を意味する
御朱印は本堂右手の受付で9時〜16時(12〜14時を除く)にいただけます。
まとめ
この記事のまとめ
- 本尊は釈迦如来と十一面観音。開創から約千年の歴史がある
- 佐竹氏や江戸幕府によって庇護され、朱印地15石を誇った
- 御朱印は本堂右手の受付でいただける
参考文献
茨城の寺(四)/今瀬文也
御朱印で巡る茨城のお寺
お寺巡りの初心者におすすめ
記事は筆者の主観が多分に含まれております。
誤解や情報が古くなっている場合があることをご了承ください。
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