【稲敷市】下の世話に困らない!?「パンツまつり」の根本釈迦堂

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wata

ども!いばらき観光マイスターのwata(@wata_ibamemo)です!

花まつりは一般的に4月8日に開催されます。お釈迦さまのお誕生日ですね。ところがそれを6月8日にするところがあるのです。それが稲敷市の根本釈迦堂

このおまつりは通称「パンツ祭り」とも呼ばれる奇祭です。パンツに御朱印を押していただくと将来下の世話に困らないと言われているのです。

歳をとるとどうしてもその辺が心配ですよね。ですからご年配の方には特に人気。もともとは地元の方だけが参加するお祭りだったかと思いますが、どなたでもハンコを押していただくことができますよ。

この記事でわかること

  • お寺の由緒とご利益
  • 花まつり(通称パンツ祭り)について
  • 御朱印のいただき方(毎月8日)
根本釈迦堂(祈願所)
根本釈迦堂(祈願所)

根本釈迦堂とは、稲敷市の根本にある釈迦堂のことで、同じ根本にある阿弥陀寺(時宗)が管理しています。寛永8年(1631年)、阿弥陀寺十三世真法上人の弟子である称蓮社一誉順西和尚によって建立されました。

御本尊は江戸時代の初期に作られたという釈迦牟尼仏。いわゆる涅槃像でお釈迦さまが入滅前に横になっている姿をあらわしたものです。この像は昭和33年に県の文化財に指定されています。

阿弥陀寺の宗派である時宗のご本尊は阿弥陀如来です。釈迦堂は宗派と少し違った性質があるといえるでしょう。

釈迦堂で有名なのは上記のご本尊と大縁日の花まつりです。

六月八日 花まつり

この日は、根本釈迦の、腰巻おがみとして、広く知られる独特の信仰が、古くから伝えられております。それぞれ持参した腰巻、今は下着を、押してもらい仏前に供へ、無病息災を祈願して頂き、身に付けていると、下の世話にならず、清潔に安楽往生が出来ると言う、古来、近郷の人々の間で厚く信仰されてまいりました。近年では遠方よりも参詣者が訪れ、老若男女の人々で賑わいを見せております。

花まつりはお寺のまつりというより、信徒の方々による助け合いの場という感じ。お喋りしながら楽しく過ごす憩いの時間です。

毎月8日が御縁日でご開帳もされます。

アクセス

お祭りの日は混雑が予想されるため、通常の駐車場だけでなく、近くの会社のスペースも駐車場として利用することができます。路上駐車もありますが、できるだけ安全なところに駐車するようにしましょう。

名称羽黒山 称蓮社 釈迦堂
住所茨城県稲敷市上根本2513
駐車場あり
Webサイト公式サイト

ご本尊

境内入口
境内入口

境内の入り口には、このような建札がありました。羽黒山というからには、やはり羽黒からやってきた山伏との関係が考えられますが、そうしたお話は伝わっていません。

露天商
露天商

本尊が安置される建物の前には露天が並んでいました。縁日は毎月8日にあるのですが、お店が並ぶのは6月8日だけ。昔ながらのお店が並んでおり、懐かしい雰囲気がしますね。

花まつりは午前8時から午後4頃まで。お店の方は早めの撤収もありうるので、お買い物をするなら注意です。

こちらの宝形造の建物にご本尊の寝釈迦像が安置されています。外側から覗くことができて写真撮影も可能です。この土地で古くから親しまれている仏像ですので、ぜひご覧ください

寝釈迦像(県指定文化財)
寝釈迦像(県指定文化財)

単にお昼寝をしているわけではなく、このまま亡くなってしまうのですから、よく考えてみるとちょっと切ないものがあります。せっかくなので涅槃像にまつわる2つの説話をご紹介しましょう。

涅槃像には二つの説話があります。

一、順西和尚が上総の国(千葉県長生郡長南町)三途の台より、担いで来たと云う言い伝えが有ります。

二、阿弥陀寺に有る、古文書に順西伝には始め、上総の国三途の台で、常念佛の願主を勧め、次に、常州江戸崎で、大仏常念仏の願主を勤める。終りに当村に来て、長行念仏開基の志願を発す、老若男女の皈依多く、故に、寸金の地を得る、江府、并びに、遠近の郷村を勧進し浄財を得て、一宇を建立、しかるに涅槃の尊容を彫刻して安置す、称蓮社と額すが、世に皆寝釈迦と号す云云……

頒布パンフレット

仏像として見る事は少なく、普通は仏画ですね。仏師は別の作品を参考にしたと思うので、県外からやってきた可能性も高いのではないでしょうか。

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『茨城の寺(四)』では、釈迦堂は元来天台僧によって建立されたのではないかとあります。近隣の古刹逢善寺の関連とみているようですね。

祈願所

祈願所
祈願所

こちらの建物は祈願所となっており、中でお寺の方が様々なご祈祷をしてくださいます。私が行ったときには結構な賑わいで数名が行列になっておりました。

釈迦像
釈迦像

花まつりだけあって、お釈迦様の像がありました。馴染みのものですね。容器の中にあるのは甘茶かと思います。これを柄杓ですくってお釈迦様にかけるのです。いつも4月にしているので不思議な気分。

下着などに押す御朱印はこちら。ハンコをポチっと押していただきましょう。下着でなく持参した布切れなどでも大丈夫です。

注意点としては新型コロナが流行する前までは境内で下着の販売を行っていたのですが、現在はされていません。もし下着にハンコを押していただきたい場合には持参する必要があることをお忘れなく。

寝釈迦の御札
寝釈迦の御札

またお釈迦様の仏画も頒布しております。さいきん仏画集めにハマっているのでこれはうれしい!

御朱印

根本釈迦堂の御朱印
根本釈迦堂の御朱印

御朱印は事務所の方で頒布しています。氏子の方々が書いてくださっているようですね。帳面の直書きと書き置きの両方に対応しております。

大縁日にあたる6月8日にいただく方が多いようですが、毎月8日の縁日にもいただけます。

フォトギャラリー

まとめ

・江戸時代初期に順西和尚によって創建。本尊を寝釈迦仏とする

・毎年6月8日に花まつりを開催。朱印をもらえば将来下の世話に困らないといわれる

・御朱印は毎月8日の縁日にいただける