石井神社と星の神 香香背男の伝説|笠間市

この記事でわかること
  • 由緒とご祭神
  • 常陸国の『香香背男伝説』
  • 御朱印のいただき方

wata

ども!いばらき観光マイスターのwata(@wata_ibamemo)です!

知る人ぞ知る星の神・香香背男かかせおの伝説。ざっくりでも把握しておくとお参りが楽しくなることでしょう。

邪悪な神が巨大な岩に姿を変えて抵抗するが、最後は砕かれて各地にちらばる。。殺生石にも似たこの伝説。むかしから多くの方々に関心を持たれていたようです。なんだかドラゴンボールっぽいですよね。

この記事では香香背男伝説にゆかりのある笠間市の石井神社をご紹介します。

石井神社とは

拝殿

拝殿

由緒

不詳
創祀
大同2年/807年
社殿再建
※社伝より
寛保年間/1740年頃
槻(欅)の大鳥居造営
※仁平正義記録より
安永8年/1779年
本殿遷宮
※棟札より
天明5年/1785年
遷宮
※棟札より
天明8年/1788年
社殿等焼失
石井の大火災により社殿等焼失
寛政元年/1789年
鳥居再建
寛政3年/1791年
本殿・拝殿再建
※絵馬より
寛政6年/1794年
石井大明神一宇造営
※棟札より
明治6年/1873年
村社列格
明治34年/1901年
欅の大鳥居建立
明治42年/1909年
供進指定
昭和19年/1944年
拝殿再建
昭和27年/1952年
宗教法人設立
昭和34年/1959年
大鳥居建立
昭和53年/1978年
社務所新築
昭和56年/1981年
拝殿屋根修復及び向拝浜縁新築
昭和62年/1987年
天王塚社建立
平成29年/2017年
大鳥居再建及び参道敷石竣工
平成30年/2018年
水書き及び手水舎等竣工

ご祭神は建葉槌たけはつちです。創建にまつわる興味深い伝説(民話)は以下のとおりです。

その昔、葦原中國の大みか山には高天原に従わない香香背男という星神がいました。そこで高天原から鹿島の神(武甕槌命)と香取の神(経津主命)が派遣されましたが、香香背男は二神を寄せ付けない圧倒的な武力で抵抗を続けました。

それどころか奇妙な術で岩に姿を変えて巨大化していき高天原に到達する勢いでした。二神は事態を打開すべく、建葉槌命を派遣しました。命は家来に美しい着物を着せて香香背男の注意をひくと、その隙に近づき金の靴で思い切り蹴りつけました。

命の力はすさまじく大岩は砕けて各地に飛び散っていきました。そのひとつが現在の笠間市の石井に落ちたといわれます。

もとになっているのは『日本書紀』の短い記述。最強のはずの武甕槌命と経津主命をもってしても敵わなかった香香背男を打倒したことで建葉槌命もまた強力な武神とする見方もあるようです。

当社は香香背男の一部だった石を永遠に封印するがために建葉槌命を祀っているということなのでしょう。常陸国の香香背男伝説については当社の公式サイトが詳しくまとめていますよ。

また、興味深いことに当社では建葉槌命を健脚神の神格があるとしています。金の靴で香香背男を砕いたことから強力な脚力の持ち主とされたようですね!

wata

建葉槌命は常陸国の二の宮・静神社のご祭神としても知られています。そちらでは倭文氏の祖神であり織物の神という要素が強いですね
MEMO
香香背男が飛び散った場所は諸説あり、石神社(東海村)、手后神社、風隼神社(いずれも城里町)、星宮神社(笠間市)などとされます。

アクセス

国道355号と県道1号が交差する道路沿い。友部ICもしくは笠間西ICからだと15分ほどですね。

駐車場

駐車場

境内の西側。社殿のとなりに7台ほど停められる駐車場があります。道路から少し歩道を走ってから境内に入るので、運転に注意してください。

また、北側の旧保育所跡も駐車場です。

名称 石井神社
住所 茨城県笠間市石井1076
駐車場 境内西側に数台駐車可(利用の際には社務所に声掛け)
他、境内北側の保育園跡地に40台ほど駐車可
電話番号 0296-72-4385
Webサイト 公式サイト
SNS

鳥居

鳥居

鳥居

真っ赤な鳥居(両部鳥居)は一度見たら忘れられないインパクトがあります。平成29年(2017年)に建立されたばかり。笠間稲荷や門前で使われる笠間朱色とは異なるテイストとなっています。

旧鳥居は明治34年(1901年)に建立されました。釘を使わずに木と木を組み合わせつくる宮大工の技術が使われており、歴史的な価値も大きかったのですが。。老朽化と震災の影響によって建て替えとなりました。社務所にその鳥居の一部がありますのでぜひご覧ください。

扁額

扁額

扁額の『石井大明神』は明治以前の呼び方でしょう。再建であえて同じ名称を用いたのは味わい深いですね。

旧鳥居の土台を利用した休憩所

旧鳥居の土台を利用した休憩所

現在の鳥居の左手に置かれた石は旧鳥居の土台だったそうです。参拝やお散歩の際の休憩所として腰掛けることができますよ。

御神木

御神木

御神木

鳥居をくぐり、手水舎で清めて社殿へと進むと、左手に立派な欅があります。石井神社のご神木です。

樹齢数百年ともいわれる大木でして、もともとは二本の木だったそうです。長い年月をかけて一方がもう一方を巻き込み、一本の大木となりました。

枝はだいぶ落ちてしまったようですが、幹の方はしっかりしているようですね。

『斎庭の稲穂』の石碑

『斎庭の稲穂』の石碑

御神木の隙間を覗くと、なにやら石碑が見えます。解説によると瓊々杵尊が天照大神から斎庭ゆにわの稲穂を授けられている様子です。天孫降臨のワンシーンですね。

社殿

拝殿

拝殿

入母屋造りのシンプルな拝殿。拝殿の戸は昨年の台風で飛ばされてしまいました。明るい色なのは新しく設置されたためですね。

ふだん中を拝見できることは少ないですが、神社のブログを読んでいると年間行事が多く賑わっているようすもありました。こんどはお祭りの日に足を運んで見てみようかな♪

本殿

本殿

流造の本殿です。掲げられている絵馬から天明8年(1788年)に再建されたと考えられるそうです。

彫刻を見ると朱雀あるいは鳳凰のような鳥が見えます。またその下には麒麟と鹿があるような。。肉眼と広角レンズのカメラではよくわかりませんでした。今度は望遠持っていなきゃ!

wata

武葉槌命は織物の神様とする信仰も根強く、五行説の火気に属するとする見方が可能かと思います。赤、南、朱雀などは同気であるため神社との関係性が気になるところです!

おまけ:御手洗

御手洗

御手洗

石井神社のかつての境内はいまよりずっと広かったようです。

鳥居から数百メートル離れたところに御手洗があり、参道もそれだけの長さがあったと考えられます。

御手洗をご覧になるには、鳥居の南にある石井南の交差点をさらに100mほど南下。すると東側に続く細い農道があります。農道を50mほど歩くと右側に立て札があり、その下の方に御手洗があります。

wata

一度見つけたら次は簡単に見つかると思います。農道は交差点とコープの間ですよ!

健脚守

健脚守

健脚守

御朱印をいただこうと社務所を訪ねたところ、健脚守の案内が目にとまりました。

ご祭神にちなみ足腰の健康を祈念されたお守りです。

筑西市の「桐乃華工房」さま手作りのミニ下駄に、宮司が焼印と装飾をあしらったハンドメイドのお守りです。
健脚守/石井神社公式

下駄がなんとも可愛らしいですよね。建葉槌命は金色の靴を履いていたので、黄色い鼻緒がいいかなと思いましたが。。石井神社といえば真っ赤な鳥居。赤をチョイスしました。

いつまでも健康に歩き続けられるように、お守りの力も借りながら気をつけていきたいと思います♪

御朱印

石井神社の御朱印

石井神社の御朱印

石井神社の御朱印です。社殿の右手にある社務所でいただけますが、ときには社務所にいらっしゃらないことも。その場合は書き置きとなります。

お正月に参拝した際には「初春」の文字を加えていただきました。お心遣いが嬉しいです。ご祭神の特性を伝える「健脚神」も素敵ですよね。

秋葉神社(境内社)の御朱印

秋葉神社(境内社)の御朱印

青麻神社(境内社)の御朱印

青麻神社(境内社)の御朱印

さいきんでは境内社(秋葉神社・青麻神社)の御朱印も頒布しています。おまり入りをしたらありがたくいただきましょう。

片庭天神社(兼務社)の御朱印

片庭天神社(兼務社)の御朱印

兼務社の片庭(笠間市片庭1403)の天神社の御朱印もございます。この機会に笠間の信仰をめぐってみてはいかがでしょうか。

MEMO
もし、遠方からお越しで御朱印帳に直書きを希望される場合には、お電話かFBのメッセージでご相談できるそうです。

年間行事

夏越の祓(茅の輪くぐり):夏の土用

夏越の祓

夏越の祓

夏越の祓(茅の輪くぐり)といえば6月末に行われる祓いの儀式。年末の同様の行事は「年越の大祓」といいます。(茅の輪は中旬から設置)

しかし当社の場合は旧暦の夏の土用に行われるため2022年だと7月28日に夏越の祓を行うのです。夏の土用は五行説でいうところの陽気と陰気の境目ですから、鬼門と同じくらい丁重に扱う必要があるわけですね。

近年ではだいぶ少なくなったスタイルですので、本格的に儀式に参加したい方は日付を気にしておきましょう。毎年決まった日には行われませんよ。

まとめ

この記事のまとめ

  • ご祭神は建葉槌命。石に化けた香香背男を砕き、その一部を封印している
  • 健脚の神としても祀られている
  • 御朱印は社殿向かって右手の社務所でいただける

参考文献

茨城県神社誌/茨城県神社庁
笠間市の昔ばなし/編:笠間市文化財愛護協会

この記事で紹介した本はこちら

神社巡りの初心者におすすめ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA