松岩寺と山桜|高萩市

この記事でわかること
  • 公式の由緒
  • ヤマザクラについて
  • 御朱印のいただき方

茨城県の一本桜といえば、東の横綱が偕楽園の左近の桜、そして西の横綱が松岩寺の山桜です。基本ですよね。知らない方は茨城県の桜で番付表をチェックしておきましょう。

それでは松岩寺しょうがんじについてはどうでしょう。寺号だけだと高萩市にあることすらピンとこないかも。。

この記事でじっくりご紹介しますので、ぜひお花見の際に思い出して奥深く楽しんできてください♪

松岩寺とは

石段と山門

石段と山門

由緒

公式サイトを参考に由緒をご紹介します。

天正2年/1574年
開山
下相田村(元北茨城市花川町)竜寅寺の末寺として3世陽清寅によって開山。
開基は鈴木因幡守(大平五衛門ともいわれる)
※一節には慶長12年(1607年)、あるいは正保3年(1646年)に清恙によって開山といわれる
寛永18年/1641年
除地を得る
水戸藩の内原、林氏が検地を行う。寺内除地として八斗を得る
元禄2年/1689年
本末替え
徳川光圀の命により上手綱長宏寺末となり、重山宗珍により再興
宝暦9年/1759年
山門建立
昭和45年/1970年
火災に遭う
火災により天狗党の乱の際に花園山満願寺(現花園神社)から避難した大般若経600巻等を焼失
昭和47年/1972年
本堂・庫裏再建
平成11年/1999年
ヤマザクラが県の天然記念物に指定

ご本尊は釈迦牟尼仏しゃかむにぶつです。

有名なヤマザクラは樹齢300年以上といわれています。植えられたのは光圀公によって本末替えがあった頃でしょうか。「心機一転、結束を新たに」という心意気を感じます。

今でこそ周辺に立派な道路が敷かれていますが、かつては山奥に孤立した寺院でした。しかし、他に寺もなく信仰の要だったことから、村人が協力し非常にうまく運営されたと伝えられています。

寛文3年(1662年)の水戸藩の調査によると松岩寺の旦那は798人。高萩地域でもっとも旦那が多く、信仰を集めた寺院ということになります。

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寺号標には市内の大雄院のご住職のお名前がありますね。どんな関係でしょ〜?

アクセス

高萩ICから車で約30分。最寄りの高萩駅駅からも同じくらいかかります。なかなかの山奥です。

駐車場は境内の道路向かい

駐車場は境内の道路向かい

駐車場は境内から道路を挟んで反対側に用意されています。広いのでほぼ確実に駐車できるでしょう。

松岩寺は常陸三十三観音霊場の台山寺の代番を務めています。観音像は廃寺となった台山寺にそのままありますので、お参りするなら以下の地図をご参考に。

上君田の交差点を北に進み、分岐を左に。

少し進むと鋭角に左折できます。ただ、車で進むのはちと不安があるかと。。ご安全に!

名称 君田山 松岩寺(曹洞宗)
住所 茨城県高萩市下君田1569
駐車場 あり
Webサイト 公式サイト

松岩寺のヤマザクラ

山門前の山桜(県指定天然記念物)

山門前の山桜(県指定天然記念物)

松岩寺といえばヤマザクラ。駐車場から見える巨大なシルエットはなんともシンボリック。

樹齢350年以上。幹周りは5.5m。圧倒的なサイズです。

ただ、ちょっと心配な枝ぶりですよね。『茨城県の桜』に次のようにありました。

平成31年4月撮影
平成25年以降上部の花付きが悪くなり、病気によるものとのことでした。
平成27年、樹勢回復のため枝が落とされました。
現在はたくさんの花を咲かせており、無事回復していると思います。
【高萩市】松岩寺の山桜/茨城県の桜

非常に高齢ですし、昨今の異常気象もあるので不安は残ります。でも、地域にとって大切な存在ですから、最後まで回復を祈りたいですね。

見頃は4月下旬頃。県内のヤマザクラでも遅いほうでしょうか。田植えの時期を知らせる役割(代見桜)もあったようで、地域のだれもが開花に注目していたことでしょう。

そういえば。。地元の伝説によると松岩寺の位置する「君田」は南朝の天皇に献上するお米を作っていたことから名付けられたそうです。

とつぜん南朝が出てきて驚きますよね。なんでも天皇は市内の大能に住んでいたことがあり、王皇(天皇)が大能に転化したのだとか。。ミステリアス!

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開花した美しいお写真は茨城県の桜からどうぞ〜

本堂

本堂

本堂

ヤマザクラを左手に見ながら石段をのぼり、山門をくぐれば本堂です。

約50年前に再建されたということで、比較的新しく見えますね。手前の石段が新しくなっているのは震災の影響かも。。境内には何箇所が崩れたような跡が目に付きます。

通常、扉は閉じられており中を見れませんが、公式サイトで内観が公開されております。ぜひご覧ください。

蟇股に佐竹扇

蟇股に佐竹扇

建物手前の蟇股を見ると。。佐竹扇!

由緒ではほとんど語られませんが、地理的に考えれば佐竹氏との関係も深そうですよね。かつての本堂にも同様の装飾があったのでしょうか。

松岩寺の創建について3つの説をご紹介しましたが、もし前本堂に佐竹扇があったなら佐竹氏が常陸国にいた天正年間に創建された可能性が高いですね。

ところで、興味深いことに松岩寺のご住職は他の寺に移っていくことが多かったそうです。

6代住職は久米村(現常陸太田市)の常光院、7代住職は大子村(現大子町)の永源寺、9代住職は山方村(現常陸大宮市)の常安寺に渡りました。

むかしは松岩寺に限らずそうした慣習があったということなんですが。。信徒の信仰心が篤く、寺院運営に協力的だったので住職としての修業の場に最適だったのかなって思います♪

君田稲荷神社

君田稲荷神社

君田稲荷神社

本堂のある場所からさらに石段を登り墓地の方に進むと君田稲荷神社が鎮座しています。

鳥居が崩れ、扁額が落ちてしまっているのは震災の影響でしょう。

稲荷神社は五穀豊穣の御神徳があるとされる御祭神ですから、「君田」では古くから信仰されていたかと思います。

鮮やかな朱色の旗を見るとふたたび再興しようとする気持ちが伝わってきますね。わたしも静かにお参りさせていただきました。

御朱印

台山寺の御朱印

台山寺の御朱印

松岩寺の御朱印

松岩寺の御朱印

松岩寺でいただける御朱印は2種類です。ひとつは松岩寺と御本尊、もうひとつは常陸三十三観音霊場です。

御朱印料は300円。本堂右手の庫裏でお声掛けください。

まとめ

この記事のまとめ

  • 本堂に佐竹扇の蟇股あり。天正年間の創建か
  • 樹齢300年を超えるヤマザクラがある
  • 御朱印は本堂右手の庫裏で代番の台山寺のものもいただける

参考文献

高萩市史(上)/高萩市史編さん委員会
茨城の寺(一)/著:今瀬文也
高萩の昔話と伝説

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