wata
2週間前につくば市の雷神について書きました。そこで思い出したのが日立市の風神。
昨年の6月に友人を誘って初めて登山計画を立てたのですが、それが風神山(『ふうじんやま』とも『かぜのかみやま』とも呼ばれる)でした。山頂に常に強風が吹いているので風神がいる、というのが由来です。面白い由来も好きですが、とても景色の良い場所です。風神山と合わせてハイキングコースをご紹介します♪
風神山
計画はきちんと立てなければいけません。「風神山にはそばの自然公園から登ればいいやー。ネットでそういう人いたしー」などと安易に考えはいけないのです。
朝8時頃に自然公園に到着。案内板にしたがって山頂を目指したところ、5分後に登頂。登山終了・・・自然公園は山頂のすぐそばでした。
風神の石像・雷神の碑
風神山の山頂には風神の石像と雷神の碑があります。それぞれ江戸時代に建立されたもので、風神は名誉福徳を与える神、雷神は稲を実らす神とされていたそうです。ほかにも五穀豊穣、海難回避を祈願されていたといいますから、当時の方々にとって大変重要な存在であったのだと思います。
登山が一瞬で終了してしまいました・・・よくよく情報を見直したら「こんな体験したから、みんなは気をつけてね」という内容でした。
だめじゃん!
真弓山
気を取り直して予定変更。お隣の真弓山の真弓神社を目指してハイキング開始。これも全部ネット情報から。ネットで情報収集は便利なんですけど、私の低いリテラシーが残念です。ちなみに風神山は日立市にありますが、真弓神社は常陸太田市です。
でも、この選択は大成功。真弓神社、見晴台、爺杉。いずれも絶景といえる場所でした。特に爺杉は樹齢900年とは思えない、凄まじいエネルギーを感じました。
往復にかかった時間は2時間ほど。個人的にはかなり疲れましたけど、特別な時間が過ごせました。ちょっと季節外れの記事ですが、もう少し暖かくなったらぜひ挑戦していただきたい場所です!
イラスト『風神山の風神』
風神山の風神を描いていただきました(*^^*)見晴らしが良くて、風が気持ちいい場所なので風神が誘ってくれています。
風神といえば、一般的には雷神と一緒にいます。屏風に描かれた絵を想像することが多いのではないでしょうか。あの、布を手に持っていて、雲に乗っているやつです。でも、ちょっと顔が怖いんですよね。だからこそ、ご利益がありそうな神様なのでしょうが。
それをかわいく改良してしまったのが、こちらのイラストです。これならみんなに愛されそうですね!ヾ(*´∀`*)ノ
謎の絵師と風神雷神図
一般的に風神、雷神といえば多くの人が想像する屏風の絵があります。京都の建仁寺が所有している風神雷神図です。(現在は京都国立博物館に所蔵されている)素敵だと思いますが、そもそもあの絵のデザインはどうして決まったのでしょうか。また、誰が描いたものなのでしょうか。
興味が湧いて調べてみると、この作品は江戸時代のもので作者は
宗達は不明な点が多いからか、創作の物語に登場することが多いようです。私が読んだ書籍では、奈良の裕福な家柄の出身で京都で出世したと書かれていました。その物語の中で私が大変面白いと感じたのは、絵師のビジネスモデルについてです。
例えば、宗達は奈良で技術を磨いていた頃、自分の得意な奈良絵本(現代の漫画のようなもの)が嫁入り道具であることに注目し、一緒に絵本を入れる専用の化粧ダンスを製作し販売しました。これが裕福な町人にウケて高い利益を出すことに成功します。絵師としてしっかり稼ぐことで次のステップへ進むことができたのです。
また、
もともと仏像や仏画の修復が中心だった事業を寺の講話に合わせて仏画を販売することによって売上を伸ばしたとあります。これも絵師を集め、育てるために重要なことでした。
もしかしたら、これらも創作かもしれませんが、芸術家たちにもビジネスセンスが必要だったというのは納得できますね!
参考文献
宗達はじまる: 謎の天才絵師俵屋宗達の知られざる物語/著 泉 利治
江戸の美を彩る風神雷神図屏風 俵屋宗達/著 クールジャパン研究部
アクセス
名称 | 風神山自然公園 |
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住所 | 茨城県日立市森山町 ※車のナビでは途中までしか案内されないかもしれません。 周辺になりましたら看板などを目印にしてください。 |
駐車場 | あり |
記事は筆者の主観が多分に含まれております。
誤解や情報が古くなっている場合があることをご了承ください。