境香取神社と八坂神社のお神輿|境町

この記事でわかること
  • 由緒とご祭神
  • 境内社の八坂神社について
  • 御朱印のいただき方

wata

ども!いばらき観光マイスターのwata(@wata_ibamemo)です!

県西地域の寺社仏閣についてはWeb上にもあまり情報がないようです。特に御朱印を巡ろうと思うと苦労することでしょう。

ただ、そうした場所こそ実際に足を運んでみると面白いものです。人がいたのであれば必ず文化が生まれ歴史を残します。

知られざることに気づきブログに残す。まさにこのブログの醍醐味というもの。

この記事では境町の境香取神社をご紹介します。県西を訪れた際にはぜひ足を運んでみてください。

境香取神社とは

春紅葉と参道

春紅葉と参道

元禄年間/1688-1704年
創建
寛政9年/1797年
二の鳥居建立
明治41年/1908年
村社列格および本殿・拝殿改築、合祀
同地内の無格社・八幡神社、竜神社、水神宮、日枝神社、鹿島神社、稲荷神社、浅間神社、天神社、山神神社を合祀
明治43年/1910年
旧記消失
洪水により旧記消失
昭和50年/1975年
大鳥居建立

ご祭神は未来を切り開く武神・経津主ふつぬし大神。相殿には文武の神・誉田別ほんだわけをお祀りしています。

「境町沿革小誌」によると相殿神の誉田別命は古河公方の足利晴氏が合祀をし、同氏の奉納した古太刀が神体とされています。

たびたびの水害により社記を失った当社は、由緒のほとんどが不詳です。鳥居や石籠などに彫られた文字によってかろうじてわかる程度となっています。あとは別当の吉祥院(新吉町)にも多少なにか伝わっているかもしれませんね。

境内はよく整備されており、多くの摂末社が立て札で解説されています。詳しい歴史を知るのは難しいのですが、さまざまな学びや発見のある神社かと思います。

大変興味深いお神輿みこしもありましたので、ご紹介させていただきます。

MEMO
車でお越しになる方が多いかと思いますが、古河駅西口から出るバス『境車庫行き』で神社まで行くことができます。(朝日バス:0280-87-0780)

アクセス

最寄りICは境古河IC。下りて約10分ほど。道の駅さかいからも目と鼻の先となっています。

駐車場は社殿の南東側にあります。具体的にはGoogleMapをご参考に。

名称 (境)香取神社
住所 茨城県境町宮本1757番地
駐車場 あり(無料)
Webサイト

境内

一の鳥居

一の鳥居

駐車場は社殿のそばにあるのですが、いつも通りあえて一の鳥居からお参りします。

立派な鳥居は昭和50年に建立されました。鳥居の左側の社号標は文字が削れていて。。どうやら『村社』とあったようです。

鳥居をくぐり200mほど直進。参道の両脇には民家があって人々の暮らしと一体化しているようでした。

二の鳥居

二の鳥居

二の鳥居の扁額には香取神宮。手前の石柱には自然や祖先の恩に報いるという意味の『報本反始ほうほんはんし』とありました。

報本反始の下には東京氏子中と彫られていましたが、境町から旅立った方々が奉納したということでしょうか。

白山神社

白山神社

境内には多くの摂末社があって、すべてご祭神やご神徳などを解説されています。近年追加されたようで大変面白く勉強になりました。

稲荷神社や天満宮のように有名なものから、白山神社や下田権現神社などあまり見かけないものまで。楽しく散策できますので、神社ファンはぜひ!

しかも、単に社殿が並んでいるのでなく、庭園のように整備されているのが素敵です。池の中心にある厳島神社、小高い場所にある浅間神社など。思わずニヤリとしてしまう。。

県西地域独特の狛犬にも注目してください。当神社の三対の狛犬はどれも個性的。

下を向く狛犬

下を向く狛犬

向かいあう狛犬

向かいあう狛犬

一対は向かい合う狛犬、もう一対は山のような高い位置にあります。そしてもう一対は完全に目線が下を向いちゃっています。

同じ職人によるのでしょうか。他の地域であまり見られませんので気になっています。なにかご存知の方、教えてください。

拝殿

拝殿

本殿

本殿

拝殿、本殿はともに新しい印象があります。客殿は平成13年に建てられたそうですが、社殿の修復等も同じ時期とあったかも。

真っ白な令和の旗が音を立てて風になびいていました。令和、文字も音も大変美しくていいですね。

境町には21もの香取神社があるそうです。思ったよりたくさんあって驚き。それには次のような理由があるそうです。(Webサイト『きんもくせい』から一部抜粋)

香取神社は全国に約470社ありますが、多くは茨城県西部と埼玉県の利根川流域沿いに鎮座しています。利根川流域に集中している理由は、地域の人々が水運(舟運)の無事を祈願するため、本宮である下総国の香取神社から勧請かんじょうしたからです。

 したがって、境町の各地区に香取神社が祀られているのは、境町が水運の町であることに加え、香取神社を「一宮いちのみや」として崇拝している下総国に属していたことが理由として考えられます。
境町歴史民俗資料館 野村正昭

水害を恐れる人々が必死に祈った神社なのでしょう。

二代目のしだれ桜

しだれ桜

しだれ桜

境町の公式サイトでも見頃をアナウンスされるしだれ桜。町全体から名桜と認めているんですね。見頃は4月上旬です。

境香取神社のしだれ桜(撮影:常磐百景)

境香取神社のしだれ桜(撮影:常磐百景)

常磐百景(@joban_100)からお写真をお借りました。80年の樹齢を終えた初代を受け継いだ二代目です。

池のそばに豪快に花を咲かせていて、晴れていれば逆さ桜も楽しめそうですね!

八坂神社兼神輿殿

八坂神社兼神輿殿

八坂神社兼神輿殿

二の鳥居をくぐってすぐ左側にあるのは八坂神社兼神輿殿。中を覗いてみると提灯をつけたお神輿がありました。

このお神輿は毎年7月15日頃の例祭で担がれます。例祭はさかいふるさと祭りと同時開催。祭りは花火大会から1週間ほどずらしているようです。

立て札の解説には次のようにありました。

当神輿の担ぎ方は江戸前担ぎと呼ばれ、境香取神社氏子青年会を筆頭に、各町祭り団体更には氏子の方々に、激しく担げば担ぐほどご利益があるといわれています。

八坂神社のご祭神は建速須佐之男たてはやすさのお。荒々しい神様にふさわしい激しさで担ぐわけですね!暴れ神輿の異名を持っています。

ここでいくつか疑問がわくかと思います。

どうして香取神社の氏子が八坂神社のお神輿を担ぐのか。そして八坂神社の社殿はどこなのか。

気になって宮司に尋ねたところ、神輿が御神体を兼ねており、神輿殿が社殿の位置付けになっているそうです。

また、香取神社の氏子が八坂神社の神輿を担ぐのは、香取神社に神輿がなかったから。。それなら香取神社の神輿をつくればいいのでは?八坂神社の神様を勧請せずに。

そう思いましたが、当時は香取神社に新しい慣習を生み出そうとは考えなかったそうです。どうして『香取神社の神輿』ではいけなかったのか。非常に興味深いことです。

このお神輿には本当に多くの人々の想いが詰まっているように感じました。

wata

新しいおまつりには舟の利用なども考えられましたが、安全性を考慮し天気に左右されにくい神輿に落ち着いたのだとか
MEMO
これまで激しく担がれ続けた神輿は平成25年に大幅な修復がされました。

御朱印

境香取神社の御朱印

境香取神社の御朱印

境香取神社の御朱印です。社殿右手の社務所でいただけます。

こちらは少し前のものになりまして、いまでは境内社の例祭など非常に多くの種類が頒布されています。それにデザイン性もすごい!

いただける御朱印はInstagramなどのSNSと社務所前で確認できますので、事前にチェックしてから伺うのもいいですよ。

MEMO
御朱印を受け付けているかどうかもSNSでチェックできます。

まとめ

この記事のまとめ

  • ご祭神は経津主大神。同神は境町に非常に多く祀られている
  • 八坂神社はお神輿が社殿。激しく担ぐほどご利益があるといわれる
  • 御朱印は社殿右手の社務所でいただける。種類が豊富

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